エンバーミング

はい、無呼吸運動中です。

 

このスケジュールで、体を壊さない自分に、関心すらしますが・・・

実際は、お盆前にこの有様で大丈夫か、不安でなりません。

さて。

 

先日、ある方の葬儀をお勤めさせていただきまして・・・

やや遠方、地元から約100キロほどの土地へ、伺うことになりました。

 

葬儀(お葬式)に関しましては、その土地により慣習が異なります。

道(川)を挟んで・・・といったレベルで、違ったりもするんです。

 

いや、葬儀という法要に関して・・・

こちら(僧侶)が内容を変える、という意味ではなく。

 

参列者を含む、葬儀に関わる方の行動が、地域によって異なる訳です。

それは、単純に「昔から、こうやってるから」ってことも、あるでしょう。

 

また、いわゆる土着信仰と呼ばれるような・・・

何か謎めいた、儀式的な風習を目にすることもあります。

【土着信仰:土地・民族に(固有の)生活習慣と結びついた儀礼など】

 

(話を戻しまして)今回の葬儀、初めての経験だったのは・・・

式中、お棺のフタが閉じられることが無かったこと。

葬祭ホールですと、奥行5~60cmの机を挟んだ奥は、ご遺体。

常に眼に入るところに、ご尊顔があるというのは、独特の緊張感でした。

 

終了後、スタッフの方に「この辺の、風習ですか??」と、尋ねたところ・・・

「いえ、エンバーミングの方は・・・」とのことで。

 

「エンバーミング(embalming)」とは、 遺体を消毒・保存処理・修復し・・・

長期保存を可能にする、技法のこと。

 

土葬を主とする欧米諸国などでは、一般的ですが・・・

私も実際に目にしたのは、初めての経験でした。

 

時間の経過で見た目の変化が無く、感染症の心配も無いため・・・

お棺のフタを閉じるのは、出棺の時が最初になる、という訳で。

近年の終活ブームもあり、家族に迷惑を掛けたくない・・・

自分のことは自分で・・・という考えの方も、少なくないと思います。

 

しかしながら、弔いは残された方のためにも、大切なもの。

遺族が流す涙は、後悔の部分が大きいことも、否めません。

 

人生の最後の最後に、出来得る限りのことをしたと・・・

その、納得や達成・充実、もしかしたら贖罪かもしれませんが。

 

そんなことが、残された者の気持ちを楽にしたり・・・

区切りをつけてあげることになることも、あるんです。

 

終活ブームの開始当初は、いかにも葬儀・お墓の事前準備って感じで・・・

私自身も、少なからず疑問も持ったものですが。

 

現在では「人生の終焉を通じ、今をより良く生きる活動」のことを言うそうな。

正解は、こっちですね。。。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です