余裕

宗勝寺では少なくとも年に2回、すべての檀家さんのお宅へ・・・

“封書”にて、ご連絡を差し上げております。

 

近々のことで言えば、“お盆関連”のお知らせ。

これが例年、7月1日付発送予定のところ、本日が6月の22日。

 

いつもなら、6月後半といったら、発送準備なんか万端で・・・

お盆の塔婆の、かなりの(共通する箇所)部分を、染筆中のはず。

 

・・・ところがどすこい、ですよ。

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とりあえず、本日から“超急ピッチ”で作業を始めましたが、、、

 

「そんなに、焦らなくても。。。」という声が、聞こえてきそうですが・・・

これは、私個人の性格ですから、仕方ありません。

 

夏休みの宿題は、夏休み“前”に終わらせたかったし・・・

嫌いな食べ物は、「いただきます」直後に、口に押し込む方でした。

 

要は、「余裕」が欲しいんです。

余裕が無い時の、自分の醜さを知っていますから。

 

さて。

 

余裕の生み出し方というものは、人によって異なるかと思います。

私の場合は、“掃除”ですね。

 

いや、厳密に言えば“整理整頓”かもしれません。

菌やホコリの類には、そこまで過剰反応しませんから。

 

(以前書いたことがありますが)一般的な人間は、物を“探す”ことに・・・

平均“年間150時間”もの、何の付加価値も生まない時間を費やしています。

 

これは、一日8時間労働の人にとっては、19日間分。

そんな行為に、経営者は一か月分もの給料を、支払っているということ。

 

整理整頓は、自分自身でしか出来ないことです。

(完全なる善意でも)人に手を貸したなら、こんな声を聴くことが出来るはず。

 

「手に届く場所にあった方が、便利だった」とか。

「散らかっているようで、どこに何があるか分かっている」とか。

「お前が片付けたら、どこに何があるか分からなくなった」とか。

 

決して、「物が多いこと = 片付いていない」ではありませんが・・・

2年以上、手を触れることが無かったものは、必要がないと思って良いでしょう。

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捨てるに捨てられず、溜まる一方だった“年賀状”を・・・

最近(詳しい後輩にご教授いただき)導入した、スキャナーにて“データ化”。

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(少々知識がある方なら)これが、いわゆる・・・

“自炊(ググってください。。。)目的”であることは、明白でしょうが。

 

部屋が片付けば、掃除自体も楽になるという、良い循環。

ゆくゆくは、寺務所の本棚も、現在の4分の1(?)を目指したいものです。

 

・・・こんなこと書いてる場合じゃ、ないっスね。

ちょいと、現実逃避してみました。。。

初フライト

6月1日、毎月恒例の題目講を開催いたしました。

 

通常、“午後2時”からの開催ですが、私(住職)の都合が・・・

・・・という訳で、(今月に限って)午前中に行う旨、参加者に連絡を。

 

終了が、“お昼時”でもありましたので・・・

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(ごくごく簡素な)お弁当を、用意させていただきまして・・・

さらに、“さつま揚げ・桜島大根(漬物)”の、お土産を。。。

 

・・・そう、何を隠そう先月末。

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・・・私は、鹿児島におりました。

 

大学の同級生、かつ“計235日間”ご一緒に修行させていただいたという・・・

友人(僧侶)の、“結婚披露宴”に出席するためでした。

 

鹿児島県に降り立つのは、人生で2度目。

学生時代、(バイクで)九州一周の一人旅をして以来です。。。

 

(雲がかかってしまっていますが)奥に見えるのが、“桜島”。

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天気が今ひとつで、その全容を拝することが出来なかったため・・・

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師匠へのお土産に、“桜島Tシャツ”を購入。。。

 

せっかくの機会ですので、連泊・観光したいのも山々ですが・・・

前後の予定があり、泣く泣く(ほぼ)とんぼ返りしたのでした。

 

・・・実は、「こんな時でもないと。。。」と、家族も同伴。

特に息子は、「初フライト」だったため、どうなることかと思いましたが・・・

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離陸直後から、(安心したのか)着陸寸前まで、失神。。。

元気に2日間を過ごすことが、出来ました。

 

こうして、全国各地に知った顔がいる、というのも・・・

お坊さんの特色であり、良いところですね。

(悪く言えば、世の中が狭くなりますが。。。)

 

さて。

 

先日(6月2日)は、“日蓮宗千葉県東部青年会”の行事・・・

「寺院参拝」に、参加してまいりました。

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賛助会員(青年会OB)の先輩方のお寺にお伺いし、お経をあげさせていただきます。

また、活動に対するご賛助を賜ることもあり、会員一同感謝に堪えません。

 

さらに、その際は・・・

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賛助会員各聖に、「てらこや(先般更新)」の募集に関し、改めてお願いを。

 

・・・とは言ったものの、今年も(集客状況は)中々のスタートダッシュ。

定員を超えると、締め切らせていただくこともございますので、お早めにお申し込みください。

 

今月は、何かと行事予定が繁多で・・・

カレンダーを見るだけで、“ゲップ”が出そうになりますが。

 

何とか、更新出来るよう、頑張りたいと思います!

時間はつくるもの、なんて言いますが・・・ハァ。。。

新陳代謝

「住職~!筍(タケノコ)2、3本もらってって良いかな~??」

・・・と、スコップを片手に檀家さんが。

 

せっかくなので、筍掘りをお手伝いさせていただき・・・

こっそりと、すべて檀家さんのクルマに。

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筍が美味しい時季も、終焉を迎えつつあります。

(後半は、“アク”が強くなっていきます。。。)

 

昨日も、お墓参り中の檀家さんに「持ってく??」と、お声掛けしたところ・・・

苦笑いして、首を横に振られる始末。

 

そういえば、スーパーで今年初めて見た筍は、“一本980円(ヌカ付き)”でした。

それが現在は、“一本100~180円”といったところ。

 

“需要と供給”というのものなのでしょうが、(出始めの)強気の価格設定は・・・

やはり、「初物=プレミアム価格」といったところなのでしょう。

 

・・・という話の流れから行けば。

この時季思い浮かんでしまうのは、江戸っ子の代名詞“初鰹(カツオ)”。

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江戸時代の価格を、現在の貨幣価値に換算すると・・・

一尾あたり、“約8~25万円”というのですから、驚きです。

 

・・・これからの時季は、素性の良さそうなものを「筍→竹」へ、と。

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“竹林・竹山”というものは、お寺(和風)の雰囲気にも合うと思いますし・・・

個人的にも、見ていて清々しいものです。

 

しかしながら、放置すればそれはただの“竹やぶ”。

“薄気味悪さ・荒廃”を演出するには、もってこい。

 

残念ながら、竹の寿命はさほど長くないため・・・

こうした「新陳代謝」が欠かせない訳ですが、管理は“重労働”の一言。

 

聞けば、同じく竹林を所有する、先輩のお寺では・・・

お子さんに、“1本数十円”のアルバイト代を支払い、対処しているそうな。

 

こうなってくると・・・

いよいよ、息子の成長が待ち遠しくもなってまいりますが。。。

 

さて。

 

先日は、“日蓮宗千葉県東部青年会”の「退会報恩読誦会」が・・・

多古町「光明寺」さまにて行われ、参加して参りました。

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こちらのご住職が、青年会の退会年齢を迎え、というもの。

 

お世話になった先輩が、ひとりまたひとり、というのは寂しいものですが・・・

それを増長させるのは、「新陳代謝」が出来ていないこと。

 

会員数の増減は、“波”というものもあるでしょうし・・・

どの業界でも「若手がねぇ。。。」という悩みは、同じかもしれませんが。

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今日は久々に、宗勝寺古墳を“丸刈り”に。

 

悩んでも、物事が好転する訳ではありませんが・・・

草を刈りながら、ため息が漏れてしまうのでした。。。

雑草

先ず以て、熊本県を中心とした地震災害による被災者の方々には、心からお見舞い申し上げる次第です。

様々なご意見があるでしょうが、当ブログに関しては、通常通りの内容にて更新を続けていく所存です。

 

本日(4月17日)、師匠のお寺「浄国寺」にて・・・

恒例の年中行事、「千部会(せんぶえ)」が厳修されました。

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浄国寺の千部会は、特に“参加型”の法要と言えます。

 

“読経”ということに関して、普段から触れていらっしゃる方も、そうでない方も・・・

懸命にお経本の一字一字を目で追い、声に出していきます。

(そう出来る範疇で、内容を組んでいます。。。)

 

50名以上の檀信徒とともに、たくさんのお経を読ませていただきましたが・・・

そこに、もはや僧俗の垣根など無いことは、場に居合わせた方は感じられたことでしょう。

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法要の最後には、参列の檀信徒へのご祈祷も行われ・・・

本年も、無事に当行事を終えることが出来ました。

 

さて。

 

現在、外は大風(竹が折れそう。。。)。

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すっかり散り切ってしまいそうな桜の花と、バトンタッチするかのように・・・

境内中に、「雑草」が芽吹いてまいりました。

 

「雑草という名前の草は無い」と、かの昭和天皇は仰せになったそうですが・・・

こちらは、“方喰(カタバミ)”。

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根がしぶとくて、抜き難いっスよね。。。

 

水耕に従事する方や、釣り好きの方なら目にするのは・・・

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こちら、“沢瀉(オモダカ)”といいます。

 

この二種類に、共通することは・・・

家紋、それも日本の“十大紋”に選出されるほどの植物だということです。

 

西洋では、家紋(紋章)と言えば、華やかなもの(バラ・アヤメ・ユリ etc.)が多いですが・・・

かの徳川家ですら、家紋に用いたのは地味な“二葉葵”の葉っぱ。

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(“三つ葉葵”とは、架空の植物なんだとか。。。)

 

下剋上の戦国時代、その“生命力の強さ”から・・・

いわゆる「雑草」は、戦国武将に家紋として、好んで用いられたそうな。

 

この感覚、いかにも日本人らしくて、個人的には好感が持てます。

粋な“験(ゲン)担ぎ”で、洒落てますよね。。。

 

境内で楽しそうに遊ぶ、子どもたち(息子を含む)のことを鑑みて・・・

近年は、除草剤の使用範囲も、最小限に。

 

そんな訳で最近は、ヒマさえあれば草抜き(草刈り)に、勤しんでおります。

“内股の筋肉痛 & 立ちくらみ”と、戦いながら。。。

季節の営み

昨日(4月10日)法務で訪れた“某霊園”の、桜並木。

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満開を過ぎかけてはいたものの、見事なものでした。

(写真では伝わらないものがありますが。。。)

 

バタバタしているうちに、季節だけが先に進んでしまっているようで・・・

最近はとにかく、気ばかりが焦ります。

 

本来なら、花まつり(お釈迦さまの誕生日:4月8日)の際、外すはずだった・・・

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綿帽子の“着けっぱなし”を、家族に指摘される始末。

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来年からは、このようなことが無きよう。。。

 

・・・午後からは、“日蓮宗千葉県東部宗務所”へ。

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“報恩法要(管内僧侶・寺族の追善法要)”へ、出仕させていただきまして・・・

・・・引き続き、会議へ突入。

 

前回、“年度切り替え”なんて書かせていただきましたが・・・まさに、ですね。

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どうでも良い話ですが、“初夏”のような気温になった、この日この時・・・

プロジェクターから排出される“熱風”の直撃に、目眩が。。。

 

さて。

 

数か月前、こちらのお寺にお邪魔した際のことです。

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当時、職人さんたちが(赤〇印)庭を施工していたんですね。

その中に、それは綺麗な“巨石”が、鎮座していました。

 

私、親方に伺いました。

「これ、作り物でしょ??」と。

 

モルタル成型&塗装で、某テーマパークの岩場を制作していることを知っていましたし・・・

(立地的に)あれだけの巨石が、ここまで運搬されるはずがない、と。

 

結果、私は親方に、リアルなトーンで怒られることとなった訳です。。。

 

それはそのはず、巨石は北海道産の本物(20トンだそうです)。

特殊な車両を用いて、「死ぬ気で、ここまで上げた」とのこと。

 

・・・やはり、プロというものは、こうでなくちゃ。

 

仕事に“プライド”を持つことが出来る人間は、素晴らしいし・・・

そんな仕事を持つことが出来た人間は、幸せだと思います。

 

私ですか??

これでも一応、譲らない部分は持っているつもりです。

 

・・・とはいえ、“バタバタ”してる時なんかは、気を付けなくてはいけませんね。

 

私にとっては、数十件のうちのひとつでも・・・

相手にとっては、唯一の機会かもしれませんから。

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今年も実家の床の間に、“兜飾り”を飾り付けました。

 

ちなみに、後ろに掛かっているのは・・・

師匠のお寺「浄国寺」にもお祀りされている、“清正公大神祇”の軸

(ひい爺ちゃんの“遺影”のバックも、この軸だったりします。。。)

 

こんな、「季節の営み」が、自分を冷静にさせてくれるような気がします。

・・・ジジイになったか??

真似ぶ

昨日(4月3日)は、多古町「妙光寺」さまの最大行事でもある・・・

「千部会(せんぶえ)」に、出仕させていただきました。

 

「千部会」を直訳すれば、“お経を千回読む法要”。

たくさんのお経を読み、その功徳を以て“ご祈願・ご供養”をする訳です。

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満開の桜のもと、(午前・午後と)計2座の法要が厳修され・・・

境内の特設ステージでは、日舞や地元歌手の公演に、賑わいを見せました。


(動画は平成24年のものです。。。)

 

これだけ大勢のお上人方と、“みっちり”読経させていただく機会は、そう多くなく・・・

“テクニカル”なことに限定したとしても、その情報量たるや。。。

 

(一説には)「学ぶ」の語源は「真似(まね)ぶ」だ、といいます。

 

サル真似を嫌う方も、いらっしゃるかもしれませんが・・・

“とっかかり”としては、良いことではないでしょうか。

 

私、(若かりし頃)剣道をかじったことがありますが・・・

武道などでは、(練習ではなく)“稽古”という言葉を用います。

 

稽古とは、「古(いにしえ)を稽(かんが)える」の意。

師とするものの一挙一動を、繰り返し習うことが学ぶことだ、と捉えられている訳です。

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昨今、息子(1才7か月)は成長著しく、見るもの全てを吸収しようとしています。

 

億劫がって、物を投げて渡した私を真似て・・・

・・・といったこともありましたので、こちらも気を付けなければいけませんね。

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宗勝寺古墳の筍(たけのこ)も、本日“初収穫”を迎えまして・・・

外を見れば、春休みを終えた学生さんたちが、登下校していました。

 

“新年度”というものは、実は我々の業界にも言えることでして・・・

現在は、業界内の様々な団体における“年度切り替え”の作業に雑多となります。

 

かくいう私も、様々な組織の様々なお役を務めさせていただいておりますので・・・

空き時間を利用しての事務作業に、目を「シパシパ」させております。

 

そんな時の昼食は、総じて“3分で出来るヤツ”だったりするのですが・・・

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本日は、ネットで話題の“10分ど〇兵衛”に、初挑戦。

 

いわゆる、「どん〇衛は、お湯を入れて10分待った方がうまい」ってやつですが・・・

・・・お試しあれ(次回は8分で食べてみようかな。。。)。

 

また、夕方からは(夕食を兼ねた)会議のため、外出予定ですが・・・

そういった機会がめっぽう増えるのも、この時期。

 

仕方ないことですが、食生活乱れますね。

早く、採れたての初物(筍)を食べて、寿命を“75日”延ばしたいものです。。。

ルーティン

葬儀専用設計で、利便性に優れた“セレモニーホール”は・・・

現在、多くの方にご葬儀の会場として、利用されるようになりました。

 

私の場合、セレモニーホールにお邪魔するのは・・・

関わらせていただくご葬儀の、“約半数”といったところ。

 

しかしながら、これは割合としてはかなり低い方ではないか、と。

檀家さんのほぼ100%が活用する、というお寺も少なくないでしょう。

 

一般(ご遺族以外)の方には、中々目にする機会も無いと思いますが・・・

こちらは、セレモニーホールの“(一般的な)僧侶控室”。

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こちらで、着替えや打ち合わせ(葬儀スタッフ・司会者)をする訳です。

 

地元(千葉県香取市)では、通夜・葬儀を僧侶ひとりで勤めることが多い(?)ため・・・

僧侶控室の広さは、やや狭め(3~6畳程度でしょうか)。

 

複数名の僧侶でお勤めをすることが、慣習となっている地域は・・・

やはり、広めに設定されています。

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以前、あるセレモニーホールで、スタッフの方が控室にお持ちくださったのは・・・

通常のお茶ではなく、“お白湯(さゆ)”でした。

 

「ご住職は法要前、お茶は飲まないと伺ったもので」とのこと。

(ちなみに、出されたものに文句を言ったことはございません。。。)

 

・・・実は私、ひとりでお勤めをする時に限って、なぜか“緊張”してしまい。

(自分なりに)上手くいった時の手順を乱すことに、抵抗があったりする訳です。

 

格好良く最近の言葉で言えば、「ルーティン」ってやつなんでしょうが・・・

during the 2015 Rugby World Cup Pool B match between USA and Japan at Kingsholm Stadium on October 11, 2015 in Gloucester, United Kingdom.法要2時間前からは固形物をとらず、口にするのは“水”だけだったりします。

 

そういった感情が強い時は、朝食に決まったものしか口にしない時もあるのですが・・・

まぁ、平たく言えば“気が小さい”んですね。

 

もし上記、僧侶控室を“覗き見”したのなら・・・

ソワソワと落ち着きのない私を、もれなくご覧いただくことが出来るでしょう。

 

しかしながら、葬儀スタッフの皆さまのお心遣いにより・・・

最大限、心穏やかに法要開式を迎えることが出来ることに、感謝しております。

 

さて。

 

実は、現在(2週間ほど前から)・・・

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私のクルマが、すべて“代車”になってしまいました。

(理由は、様々です。。。)

 

「ルーティン」ではありませんが、これがどうもしっくりこない。

どこに行くにも、人様からお借りしたクルマというのは、アガりません。

 

どうやら、私は・・・

仕事も遊びも、“テンション”でこなしているようです。。。

かすり傷

昨日(3月11日)をもって、あの“東日本大震災”から、丸5年の歳月が経ちました。

 

そういえば、あれは・・・

まさに、“成田空港”へと出発する直前だったなぁ、と。

 

私は、震災の一か月前(2月10日)、日蓮宗大荒行堂の再行(2回目の修行)を成満し・・・

巡業(お互いの帰山奉告式の出仕のため、各地を移動すること)も、一段落。

 

数日後に予定されていた、「ハワイ日蓮宗別院(ホノルル)」さまの・・・

祈祷会に、出仕させていただく予定だった訳です。

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強い揺れが収まってからは、居ても立っても居られず、車に飛び乗っていました。

 

ショッピングモールの駐車場(アスファルト)が、一面ワニの背中みたいにめくれていて・・・

それが、“液状化”によるものだということを知るまでには、それなりの時間を要したように思います。

 

やはり、電気も水道も無い生活というものは、単純に辛く・・・

余裕がないから、心も毛羽立ってくる訳です。

 

「ローソク(法事用)だけは、いくらでもあるな。。。」とか。

「こんなに水が無いなら、(荒行堂で)あんなに水かぶんなきゃ良かったな。。。」とか。

 

家族の重い空気を打開したくて、クソみたいな冗談を言っても・・・

もちろん誰も、クスリともしなくて。

 

・・・環境が好転しないまま、数日が経ち。

 

「せっかく墓参りに来たのに、水が出ない」

「うちの墓石がズレてるのに、なぜ連絡してくれないのか」

 

被害がない地域からお越しになった檀家さんの言葉に、心が荒れる。

でも、実感がないのは、自分も同じことで。

 

カーナビのテレビで、東北の状況を見て、感じることはあっても・・・

「自分に何が出来るか」なんて、考えることも出来ない。

 

人から“余裕”を取り除いたら、かくも残酷になれるものか、と。

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今となっては、「忘れちゃいけない」なんて、あらゆるメディアで叫ばれていますが・・・

個人的には、もう忘れてしまいたくて。

 

私の周りにも、もう震災の話をする人も、あまりいないのは・・・

乗り越えたからなのか、それとも私と同じ思いなのか。

 

まぁ、忘れろと言われても、忘れられないのは分かっています。

少なくとも、朝勤(震災物故者のご回向)にて、一日1回は思い出しますし。

 

上を見ても下を見ても、キリがありませんが・・・

私にとっての震災は、大怪我でもなければ、無傷でもなく。

 

治りかけの「かすり傷」は、やっぱりムズ痒く、疼きます。。。

大反響

本日(2月12日)は、初甲子(はつきのえね)の日。

【“甲子”は、大黒さま(大黒天)のご縁日です。。。】

 

匝瑳市「長福寺」さまの“大黒祭”に、出仕させていただきました。

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大勢の檀信徒の皆さまが、ご自宅に勧請された“大黒さま”を、お持ちになり・・・

読経の中、ご住職の手によって尊像の“沐浴”。

 

一年間の汚れが清められた大黒さまを前に、ご祈祷させていただき・・・

法要終了後には“福引き”や宴席も設けられました。

 

・・・こうした行事や会議など、同業の皆さまと顔を合わせた際。

 

この頃、よく尋ねられることと言えば・・・

「反響は、どう??」ってやつ。

 

そう、アレのことなのですが。

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「交通安全のご祈祷が、殺到した」とか・・・

宗勝寺 郵送祈願の依頼が、爆発的に増えた」とか・・・

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・・・そんな劇的な変化は、特にございません。。。

 

さて。

 

先般お知らせしましたように、現在は年頭のお経廻り中。

「コミュニケーション第一」をモットーに、お参りさせていただいております。

 

・・・すると、意外なほどにこの話題が出る訳ですよ。

(確かに、年中行事の際にご報告はしましたが。。。)

 

そっち系には、あまり興味が無いであろう“ご婦人”が、雑誌を購入していたり・・・

「買いに行ったら、売り切れてた」なんて仰ってた方も、3名ほど。

 

(お互いに)車好きが発覚し、話が弾みすぎるほどに弾んだり。

S54Bある方は、帰り際に「これ、持ってけよ!」なんて・・・

有り難くも、“S54B(分かる人には分かる。。。)”の、ステアリングを。

 

早速、ピカピカに磨いて、寺務所の壁に飾らせていただきましたが・・・

(事務作業中も、テンション上がるわ。。。)

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・・・そういった意味からすれば、(私の中では)「大反響」でした。

 

本日は、上記出仕事業のため、年頭のお経廻りは、お休みさせていただきましたが・・・

明日より、(残り半分の件数)お参りを再開させていただきます。

 

部屋を暖めてお待ちいただき、ありがとうございます。

ご一緒に、“お経・お題目”をお唱えいただき、ありがとうございます。

読経後、お茶を淹れていただき、ありがとうございます。

 

毎年のことながら、感謝に堪えません。

また、佳品をご奉納賜ること、恐悦至極に存じます。

 

農業を営む方からの、“新鮮野菜”など・・・

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その味(と、香り)を、堪能させていただきました。

 

毎日、楽しく生きて・・・

いや、生かされていますね。

 

ありがとうございます。。。

笑顔

「一月は行く」なんて、言われますが・・・

やはり、あっという間に2月になってしまいました。

 

1日には、今年最初の“題目講”を、無事に終え・・・IMG_1684

3日には、多古町「妙光寺」さまの“節分会”に、出仕させていただきました。

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その文字が示す通り、「冬 / 春」の分かれ目を表す“節分”。

 

暦の上では、本日(2月4日)の“立春”をもって、新たな年が始まる訳で・・・

ある意味「節分 = 大晦日」とも、言えるのです。

 

「終わり良ければ、すべて良し」なんて、言いますが・・・

この節分に、旧年中の“災厄”を祓うことが、大切とも言えます。

 

“年男・年女”の皆さまに、ご祈祷させていただき・・・

境内に設置された舞台にて、“豆まき”が行われました。

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それにしても、皆さんの楽しそうな顔。

(敢えて画像加工してませんので、不都合があればご連絡ください。。。)

 

さて。

 

“須佐之男命(すさのおのみこと)”は、姉の“天照大神(あまてらすおおみかみ)”に、幾度も嫌がらせをし・・・

その結果、天照大神の侍女の命を奪うことになります。

 

これを鑑み、(太陽の神である)天照大神は“岩戸”の中に引きこもり・・・

天地は、闇に包まれました。

 

困った神々は、天照大神を引っぱり出すため、岩戸の外でお祭り騒ぎを始め・・・

最終的には、好奇心にかられた天照大神は外に出ることとなり、世の中に光が戻った、と。

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・・・これは、かの有名な“古事記”より、「天岩戸(あまのいわと)」の話。

(かなり掻い摘んでいるため、多少の語弊はあるかもしれませんが。。。)

 

天照大神は、なぜ岩戸から覗いてしまうほどに、気になったのでしょうか。

 

岩戸の外では、神々が様々な手段を講じる様子が、書かれていますが・・・

その引き金となったのは、「八百万(やおよろず)の神が、一斉に笑った」ことにあります。

 

人間も神さまも、「笑い声(笑顔)」には勝てません。

無条件に、引き寄せられてしまうんです。

 

私は、(仮に)現在勢いがあるもの(組織・団体・活動 etc.)でも・・・

そこに「笑顔」無きものなら、行く末は無いと思っています。

 

逆に言えば、「笑顔」があるものは、決して消滅しないと思いますし・・・

そんな場所こそ、人は集まるものだ、と。

 

もちろん、「笑顔」を出すべきではないような場であっても・・・

その後振り返ってみれば、その経験があってこそ「笑顔」になれる、ということもあるはずです。

 

やっぱり、楽しくなくちゃね。

楽しくないことの中で楽しさを見つける、という楽しさもありますしね。

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