犬猿の仲

前回告知、年頭のお仏壇経も一段落。

・・・したはずなのですが、慌ただしい日々を、過ごさせていただいております。

先日すでに、立春も過ぎ・・・

境内の梅の花も、次々と開花。

 

季節が変わるということは当然、その節目は節分。

2月3日には、多古町「妙光寺」さまの「節分会」に出仕させていただきました。

本年度の、年男・年女の皆さまへ、ご祈祷させていただいた訳ですが・・・

かくいう私も、実は年男(今年、36歳になります)。

境内いっぱいの参詣の皆さまへ、豆をまかせていただきました。

 

さて。

 

先日の、お仏壇経での出来事です。

(檀家さんのお宅へと)町内を歩く私は、後ろから呼び止められました。

 

ある知人男性(70代・非檀家)でした。

言われるがまま、男性の自宅前まで連れられると、そこにはある女性が。

 

実はその女性も、私の知人(80代・非檀家)であり・・・

偶然通りかかった私(共通の知人?)を見て、声を掛けた訳です。

 

以下、要点をまとめます。

 

・男性は日常、自宅の塀に布団を干していた。

・塀は賃貸駐車場と隣接し、女性は駐車場を契約していた。

・男性が、契約駐車場内に立ち入り布団を干すため、女性は不快に思っていた。

・女性がクレーム、男性は承諾し立ち入ることが無いよう、布団を干していた。

 

・・・とのことで、当日。

 

・契約駐車場にはみ出た布団を、女性が勝手に接触。

・接触を目撃した男性が注意し、口論に。

 

・・・ね、小っさい話でしょ??

これを、どっちが正しいか、私にジャッジしろって言うんですから。

 

でもこれ、口論がケンカに発展します。

この罵詈雑言を、ご紹介したいところですが、テレビなら完全に放送禁止レベル。

 

ギリギリ書くことが出来る、範囲としたら・・・

「てめぇ、この糞アマァ、腕ぶっちゃくぞぉ!」といった具合。

(訳:あなた、腕の骨を折りましょうか?)

 

結果、つかみ合いになりかけたところを、私が間に入る形で小休止。

強引に解散していただいた訳ですが、いや、参りました。

 

・・・後から聞けば、お二方はいわゆる「犬猿の仲」。

それにしても、普段は穏やかなお二方でしたので、驚きました。

日蓮宗の多くのお寺では、豆まきの掛け声は「福は内、福は内」と。

 

「鬼は外」と言わない理由は、諸説ありますが・・・

そのひとつに、「鬼は自身の内にある」という説があります。

 

鬼の語源は、「隠(おん)」であるといいます。

今回は、人の内に隠れた鬼を、まじまじと見せつけられた気がします。

 

失礼を承知で言いますが、ケンカ中のお二方の眼は・・・

もはや、人のものではなかった。

 

鬼は、本当にいるんだ。

笑顔

「一月は行く」なんて、言われますが・・・

やはり、あっという間に2月になってしまいました。

 

1日には、今年最初の“題目講”を、無事に終え・・・IMG_1684

3日には、多古町「妙光寺」さまの“節分会”に、出仕させていただきました。

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その文字が示す通り、「冬 / 春」の分かれ目を表す“節分”。

 

暦の上では、本日(2月4日)の“立春”をもって、新たな年が始まる訳で・・・

ある意味「節分 = 大晦日」とも、言えるのです。

 

「終わり良ければ、すべて良し」なんて、言いますが・・・

この節分に、旧年中の“災厄”を祓うことが、大切とも言えます。

 

“年男・年女”の皆さまに、ご祈祷させていただき・・・

境内に設置された舞台にて、“豆まき”が行われました。

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それにしても、皆さんの楽しそうな顔。

(敢えて画像加工してませんので、不都合があればご連絡ください。。。)

 

さて。

 

“須佐之男命(すさのおのみこと)”は、姉の“天照大神(あまてらすおおみかみ)”に、幾度も嫌がらせをし・・・

その結果、天照大神の侍女の命を奪うことになります。

 

これを鑑み、(太陽の神である)天照大神は“岩戸”の中に引きこもり・・・

天地は、闇に包まれました。

 

困った神々は、天照大神を引っぱり出すため、岩戸の外でお祭り騒ぎを始め・・・

最終的には、好奇心にかられた天照大神は外に出ることとなり、世の中に光が戻った、と。

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・・・これは、かの有名な“古事記”より、「天岩戸(あまのいわと)」の話。

(かなり掻い摘んでいるため、多少の語弊はあるかもしれませんが。。。)

 

天照大神は、なぜ岩戸から覗いてしまうほどに、気になったのでしょうか。

 

岩戸の外では、神々が様々な手段を講じる様子が、書かれていますが・・・

その引き金となったのは、「八百万(やおよろず)の神が、一斉に笑った」ことにあります。

 

人間も神さまも、「笑い声(笑顔)」には勝てません。

無条件に、引き寄せられてしまうんです。

 

私は、(仮に)現在勢いがあるもの(組織・団体・活動 etc.)でも・・・

そこに「笑顔」無きものなら、行く末は無いと思っています。

 

逆に言えば、「笑顔」があるものは、決して消滅しないと思いますし・・・

そんな場所こそ、人は集まるものだ、と。

 

もちろん、「笑顔」を出すべきではないような場であっても・・・

その後振り返ってみれば、その経験があってこそ「笑顔」になれる、ということもあるはずです。

 

やっぱり、楽しくなくちゃね。

楽しくないことの中で楽しさを見つける、という楽しさもありますしね。

無い

“千葉県民”に、「千葉県の“特産物”は??」と、お尋ねください。

 

きっと、尋ねられた方が「?」という顔をするでしょう。

答えが出たとしても、同じ答えは出ないでしょうし・・・

もしかしたら、「無い」と答える方もいらっしゃるかもしれません。

 

傍から見たイメージとしたら、“落花生”なんでしょうか。

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・・・とは言え、“千葉県民”からしたら、腑に落ちないところはあります。

(八街市を中心とした、一部地域のものですから。。。)

 

宗勝寺の所在地でもある“千葉県”は、調べるに・・・

「農業産出額“全国4位”」で、「漁業生産“全国5位”」なんだとか。

 

(比較的)高水準を保ちながら、これといった特徴も「無い」。

・・・何だか(自分を含め)“千葉県民”のことを表しているようで、落ち込みます。

 

「特産物が無い」ということに関しては、気にしている方も多いようで。

ミルフィーユ(mille-feuille)の、「mille=千/feuille=葉」ということで・・・

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(ラジオ局/菓子屋が“コラボ”し)“千葉ミルフィーユ”なるものを、開発。

(未だ、食べたことはありませんが。。。)

 

(実は)水揚げ量“全国1位”の、“伊勢海老”を・・・

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「“千葉エビ”という名で、売り出す」旨は、マジメに“議会”で討論されたらしく・・・

「“伊勢海老”のブランドネームには、敵わない」という理由で、ボツになったとか。

 

千葉県の“郷土料理”と言えば、“太巻き”なんです。

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「冠婚葬祭にはもちろんのこと、人が集まった時のごちそうには、もちろん。。。」

・・・なんて聞いても、ですよ。

 

こういったものが、“ハレの日”なんかに食卓に並ぶ・・・

・・・イメージが“皆無”なのは、私だけじゃないはず。

 

実家に寄った際、父が食べていたのは・・・

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やはり“(千葉の)太巻き”ではなく・・・

近年“ポッと出”の、“恵方巻(えほうまき)”でした。

 

・・・本日が“立春”ですから、昨日は“節分”。

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昨日は、多古町「妙光寺」さまの“節分会”に出仕させていただき・・・

“年男・年女”の皆さまへ、ご祈祷させていただきました。

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今年も、“豆まき”は大盛況。

 

・・・お年寄りって、あんなに素早く動けるんだ。。。

心機一転

明日(2月3日)は、“節分”ですね。

 

本来の“節分”は、年に4回。

「季“節”を“分”ける」との通り、“立春・立夏・立秋・立冬”の前日のこと。

 

“暦(こよみ)”の上では、この時季が“年の切り替え”。

つまり、立春をもって“新年”とする訳ですから・・・

ある意味、明日(2月3日)は“大晦日”とも取れるのです。

 

旧年の“厄・災難”を、祓い清めるために行われていた・・・

「追儺(ついな)」という行事が、現在の“(いわゆる)節分行事”の大元。

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・・・それにしても、ついこないだ「年が明けた」と思ったところなのに。

 

このペースでいけば、10カ月後には・・・

「いやぁ、今年もアッという間だったな。。。」

・・・なんて言ってしまいそうな自分がいて、恐ろしいです。

 

5歳児の1年は、人生の“5分の1”。

50歳の方の1年は、人生の“50分の1”。

 

「歳を重ねれば重ねるほど、時の流れを速く感じる」という理論を・・・

“ジャネの法則”と、言うそうな。

 

しかしながら・・・

1年ではなく、“1日”という時間単位で考えれば。

 

子どもは、「帰りたくない/もっと遊びたい」などと言い・・・

大人は、「まだこんな時間か/暇だ」などと言う。

 

つまり、明らかに子どもの方が、(1日単位では)時の流れを速く感じている訳で・・・

それは、子どもの方が「未経験・新鮮」な体験をしているからに、他ならないのかと。

 

じゃあ、「“子どもの時間単位”で、歳を重ねて行ってやろうじゃねぇか」と。

「“未経験・新鮮”な毎日を、過ごしてやろうじゃねぇか」と。

 

・・・そんな訳で?

 

本来の意味での“新年”を迎えようとしている、この時季・・・

ここで、“新たな一歩”を踏み出すというのも、中々良いのではないでしょうか。

 

「なんか、正月は“バタバタ”してるうちに、終わっちゃったな。。。」

・・・なんて方(私もそうですが)は、特に。

 

そんな、うち(宗勝寺)ですが。

昨日(2月1日)の、「題目講」では・・・

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“座布団カバー”を新調し、「心機一転」お出迎えさせていただき・・・

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外を見れば・・・

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本日(2月2日)より、「鬼子母神堂」の“(プチ)改修工事”も、始めさせていただきました。

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“260年”以上前の建物ですから、労(いた)わってやらないと。

 

「心機一転」の積み重ねが、より良い環境をつくると信じ・・・

今年も、突っ走ってまいります!