まぁまぁ

前回前々回と、長引かせてしまいましたが・・・

「綿帽子 制作編」ということで。

 

“制作”というくらいですから、今回は・・・

“布団”バージョンの「綿帽子」を、制作することに。

 

まず、“生地”ですが・・・

「綿帽子」“布団”は、真っ白な“綿”の生地を、よく目にします。

 

今回は、“正絹”を使いたくて。

そう、“シルク”ですね。

 

早速、地元の“呉服屋”に(初めて)行ってみたんですが・・・

(着物を仕立てるので当たり前ですが)量も多くて、クソ高い。

当然の如く、“端切れ&アウトレット”コーナーに、歩みを進めた訳です。

 

そこで、親切な店員のおばちゃんから・・・

「何をつくりたいの??」と、聞かれ。

 

(「綿帽子」って言ったって、分からないでしょうから)

「えーっと、“座布団”っつーか。。。」

「和風の置物の下に敷く…訳じゃないんスけど、それ的な?」

 

・・・と、何とか“ニュアンス”だけ伝え、おススメいただいたのが、こちら。

DSC_03

裏地の“端切れ(少々難有り品)”、(約5Mで)“1000円”也。

画像では判りにくいですが、“松竹梅”の柄が気に入りました。

 

・・・で、早速実家にて、「裁縫道具・ミシン・アイロン」を、“無断借用”。

(適当に)採寸して・・・

DSC_0001

(めちゃくちゃ)久しぶりに、“ミシン”で縫っていきます。

DSC_0002

三辺を、縫い終えたのが、こちらですが。

糸が“黒い”のは、このブログをご覧の皆さんに、縫った部分を見易くするため・・・

DSC_0003

・・・ではなく、セットされていたのが“黒い糸”だったからです(-_-;)

(うまく“セット”する自信が、ございませんでした)

 

“裏返し”まして、同じサイズに“真綿”を折り畳みます。

DSC_0004

・・・ところがですよ。

DSC_0005

真綿を入れてみたものの、“最後(封の仕方)”が分からない。

ここまでやって、“切り口”を見せるような縫い方は、したくないですからね。

 

・・・結局、仕上げは“お手上げ”。

“母”に依頼することにしました。

道具“無断借用”の、事後報告も含めて。

 

ビフォー・・・

DSC_01

アフター。。。

IMG_0011

「まぁまぁ」といったところでしょうか。

 

・・・というのも、真綿で上下左右に膨らんだ分、仕上がりが“コンパクト”に。

ひとまわり(ふたまわり)大き目に、生地を採寸すれば良かったですね。

 

本年(平成27年)は、宗勝寺開山(お寺ができて)400年の、節目の年。

“記念事業”として、仏像のほとんどが現在、“修復作業中”。

 

(大元の)“日蓮聖人座像”が、きれいになってお戻りになったら・・・

今回の反省点を踏まえ、再チャレンジします!

綿帽子

私どうやら、流行りの“急性胃腸炎(ノロウィルス?)”にかかってしまったらしく・・・

昨晩、帰路道中の車内では、“人生初”の激しい腹痛に、意識朦朧。

 

何とか帰宅したものの、嘔吐や下痢が止まらず・・・

これまた“人生初”の、“救急外来”にお世話になりまして。

 

現在は、回復しつつあるものの・・・

(昨夜のうちに)本日の予定を、“オールキャンセル”m(__)m

 

丸一日、引きこもらせていただきましたが・・・

よくよく考えれば、一日中お寺にいられたのは、今年に入って初めてのことでした。

 

・・・という訳で、前回のつづきです。

DSC_01

上記画像は、前回書かせていただきました“日蓮聖人座像”ですが・・・

この時季のお姿として、“違和感”を感じる方もいらっしゃるかと思います。

 

そう、この時季は「綿帽子(わたぼうし)」をお掛けしたお姿が、通常ですからね。

wataboushi

「綿帽子」は、「小松原法難(こまつばらほうなん)」に由来します。

 

文永元(1264)年、小松原の地(現在の千葉県鴨川市)において・・・

日蓮大聖人が、(地頭の)“東条景信”らに襲撃された事件のことです。

08 日蓮聖人 小松原法難

鏡忍坊(弟子)工藤吉隆公(信者)は、これにより殉死。

日蓮大聖人も、腕を折られ額に刀傷を負った、という凄惨なもので・・・

これは、日蓮大聖人「四大法難」のひとつに、数えられます。

 

日蓮大聖人が、額の刀傷から流れる血を小川や井戸の水で洗いながら・・・

岩高山の洞穴に、身を休めていた時のこと。

 

そこに通りかかった、老婆(おいち)が、

「傷口に風を当てると痛みますので、これで寒さをおしのぎ下さい」

・・・と、自分のかぶっていた“真綿”を差上げた、と。

 

「綿帽子」を、お掛けする期間は・・・

それぞれの寺院で、多少の違いがあります。

 

御会式(10月13日)から、“花まつり(お釈迦様の誕生日/4月8日)”まで、とか・・・

“小松原法難会(11月11日)”から、“立教開宗会(日蓮宗ができた日/4月28日)まで、とか。

 

また、「綿帽子」自体も、お寺によって多少の違いを見せてくれます。

単純に、“真綿”だったり・・・

真綿を中に入れた、“布団”だったり。

 

上記画像のように、“赤い綿”を挟むのは・・・

大聖人の刀傷の“血”が、滲んでいることを表しています。

 

前回お話しした“日蓮聖人座像”をお預かりしてから、約2年半。

「前々から、やらなきゃなと思ってた。。。」

・・・というのは、“言い訳”で。

 

「綿帽子」、制作してみました。

 

・・・って言うか、実は今回も「前置き」でした。

次回は、「綿帽子 制作編」です。

 

お楽しみに。