もう、落ち着いた??

無事に、“お盆”のお勤めを終えることが出来ました。

 

毎年の事ですが、知り合いに会うたびに・・・

「もう、落ち着いた??」なんて言われる、今日この頃。

 

先日(8月16日)には、師匠のお寺「浄国寺」にて・・・

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施餓鬼会(せがきえ)”が厳修され、約150名の檀信徒が参列。

 

また翌日にも、成田市「東光寺」さまにて・・・

“施餓鬼会”に、出仕させていただきました。

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お釈迦さまの時代、“目連(もくれん)尊者”は「神通力(超能力)第一」と、謳われました。

目連が神通力により、亡くなった“母親”の姿を探しますと・・・

なんと、母親は“餓鬼界”に、堕ちていました。

 

喉を枯らし飢えた母親に、水や食べ物を差し出しても・・・

口にする直前に炎となり、母親の口には入りません。

 

お釈迦さまに、方法を問うに・・・

「僧侶たちが、夏の修行を終えるこの時期(7月13~15日)、すべての僧侶に食べ物を施せば・・・

母親にもその施しの一端が口に入り、救われるだろう」と。

 

・・・これが、いわゆる“お盆”の由来。

先日書かせていただいた、“施餓鬼”の由来と、どこか似ていませんか??

 

そんなことから、「お盆の前後に、施餓鬼会を。。。」という慣習が弘まることに。

(逆に言えば、“施餓鬼会”はいつ行っても良い、ということになります)

 

「じゃ、“前後”って、いつまで??」と、聞かれれば・・・

概ね、「8月1日~24日」というところが、主だと思います(月遅れのお盆の場合)。

 

8月1日は、俗に“釜蓋朔日(かまぶたついたち)”なんて、いいまして・・・

その名の通り、“地獄の釜”のフタが空く日。

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ご先祖さまが、遠く離れた“地獄”にいる(なんて考えたくもありませんが。。。)場合・・・

朔日に出発することで、ようやく“お盆”までに到着出来る、と。

 

“8月24日”は、いわゆる“地蔵盆(お地蔵さんのご縁日)”ですが・・・

宗勝寺がある千葉県香取市では、なぜかこの日を「ウラボン」と。

 

「盂蘭盆(うらぼん:お盆の正式名称) = ウラボン」ではなく・・・

きっと、「お盆 = 表」で、ウラボンってのは「“裏”盆」なのでしょう。

 

「ウラボン」には、“生花”を取り換え、お墓の掃除をする程度。

(ある意味)華やかな“表”の後片付けが、“裏”の由縁なのでしょうか。

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境内を掃除すると、良く目につく“セミ”のご臨終が・・・

“夏の終わり”を、感じさせてくれます。

 

どうしても私を誘いたい皆さんに、言っておきます。

私、ようやく落ち着きました。。。

困苦の者

前回の予告通り、去る8月2日・・・

宗勝寺年中行事、「施餓鬼会(せがきえ)」を厳修させていただきました。

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本年も、多くの檀信徒の皆さまにご出席賜り、ありがたい次第です。

 

・・・お釈迦さまの弟子のひとり、“阿難(あなん)尊者”が、瞑想していたときのこと。

“焔口餓鬼(えんくがき)”という鬼が現れ、阿難に対し・・・

「お前の生命はあと“3日”で、その後は私のように醜い餓鬼に生まれ変わるだろう」と。

 

驚いた阿難が、どうにか逃れられる方法はないかと、お釈迦さまに相談すると・・・

「餓鬼界の“困苦の者”、ひいては“あらゆる困苦の者”に対して飲食を施し、“三宝(仏・法・僧)”を供養すれば、苦難を脱することが出来る」と。

 

阿難がその通りにすると、阿難は3日後に生命を亡くすこともなく・・・

さらには、お釈迦さまの弟子の中で、一番の“長生き”をしたといいます。

 

これが、「施餓鬼」の起源とされる訳です。

IMG_4245「“自分勝手”ではいけない」ということくらいは、百も承知。

“ご身内(家族・親族)”は、大切にされてらっしゃいますか??

では、“友人・仲間”は??

 

・・・なんて、レベルじゃない。

「“あらゆる者”に対し供養することで、“自分”が救われる」というのが、ポイント。

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今年に入って“3件目”のご依頼を、いただきましたのは・・・

墓地(香炉)に出来た、“蜂の巣”の駆除。

 

住職(墓地管理者)としては、予防法として・・・

「頻繁にお参りし、線香“モクモク”焚いてくれ。。。」

・・・としか、言いようがありませんが。

 

「施餓鬼」の話になぞらえれば、“蜂”だって「困苦の者」。

朝・昼・晩と、我々に食される“生命”も、きっと「困苦の者」。

 

「施餓鬼」に限った話ではありませんが、あなた自身が救われたいのなら・・・

「ありがとう/ごめんなさい」で、生きていくほかないのでしょう。

 

さて。

 

私がこのような“マジメ系”の話を、書きますと・・・

実は、(かなり)レスポンスが悪い。。。

 

いや、笑いごとではなく。

それなりに、“悩みの種”でもありまして。

 

・・・・・・つづく。