なぜ、御会式には??

御会式(おえしき)とは、日蓮大聖人のご命日に行われる法要のこと。

 

全国の日蓮宗寺院では、10月13日(ご命日)を中心とし、その前後・・・

または、月遅れとして11月に、この法要が厳修されます。

 

うち(宗勝寺)の御会式は、毎年10月13日の、ご正当日に・・・

役員・題目講の各位に、ご参列いただいております。

大聖人がお亡くなりになった際、季節外れの桜の花が満開に、、、

今年も、境内の御会式桜が、小さい可憐な花を咲かせてくれました。

10月15日には、銚子市「妙福寺」さまの御会式へ出仕。

 

例年、お逮夜として妙見宮神輿の渡御が、行われるのですが・・・

今年は残念ながら、天候不順にて中止、法要のみの日程へと変更されました。

11月5日は、師匠のお寺「浄国寺」の御会式。

約50名の参列者のもと、つつがなく終了。

11月13日は、多古町「能満寺」さまの御会式へ。

 

伺うに、この前日まで、本堂改修工事の真っただ中。

天井・床・壁の補修工事を終えての、初法要ということで・・・

堂内は、お香と(新しい)畳の香りが混じり・・・

清々しい気分で、法要を勤めさせていただきました。

 

締めくくりは11月23日、匝瑳市「常福寺」さまへ。

これをもって、私が関わらせていただいた御会式は・・・

今年も無事、終えることが出来ました。

 

さて。

 

ある先輩(僧侶)が、以前漏らしていました。

「御会式に、人が集まらない」と。

 

そのお寺の、いわゆる三大行事として、続けてきているのが・・・

年頭(祈祷会)・お盆(施餓鬼会・盂蘭盆会)・御会式の、3つ。

 

先のふたつの行事には、それなりの集客だそうなのですが・・・

先輩も、「なぜ、御会式には??」と。

 

その際の会話では・・・

年頭=自分・家族のため

お盆=ご先祖さまのため

御会式=日蓮大聖人のため

 

他人、という訳ではないにしろ・・・

やはり身内ではない分、ということになってしまうのでしょう。

 

ドライとか、冷たいとか、信仰心とか・・・

そんな言葉では収められない、難しい問題かもしれません。。。

先日、次男のお食い初め(生後100日)を行いました。

 

実は私自身、こういった行事を行うことなく、成人してしまいましたので・・・

息子たちには、節目の行事はすべて経験させてあげようと。

 

身内のことではありますが・・・

人のために出来るということが、自分のためになっているのかもしれません。

帳尻

今月(11月1日)の題目講・・・の、確か数日前。

台風が、来まして。

 

被害という被害ではないのですが、時季も相まって・・・

境内は(落ち葉・折れた枝や竹で)それなりに、しっちゃかめっちゃかに。

 

・・・という訳で、焼き芋です。

「焼き芋の作り方」を、webで調べますと、多々出てきますが・・・

炭火・土鍋・レンジ etc.が、主なもので。

 

環境に左右されるため、現代の日本では非常に難しいのでしょうが・・・

落ち葉100%でつくる焼き芋の味は、まさに至高そのものなんだとか。

 

・・・まず重要なのが、熾火(おきび)をつくること。

炎が収まった後の、灰がブスブスいってる状態ですね。

 

イモを、濡らした日蓮宗新聞+アルミホイルで包み・・・

熾火に投入後、上から大量の落ち葉を被せ、蒸し焼きにします。

 

そして、2時間後・・・

こんなにクオリティの高い焼き芋は、見たことがありません。

今回は、地元(千葉県香取市)産の、シルクスイートという品種で。

スイーツなどに用いられるそうで、しっとりとして、尋常ではない糖度。

 

題目講に参加の皆さんで、ワイワイと食べたかったのですが・・・

皆さん、無言のマジ食い。

まぁ、それはそれで、作った甲斐があるというもの。

 

台風に対するネガティブなイメージも、吹き飛んでしまいました。

終わり良ければ全て良し、ですね。。。

 

さて。

 

人様から、後ろ指をさされるようなことはあっても・・・

決して褒められるような人物ではなかった、Aさん。

 

Aさんが急逝された際、Aさんの奥さまが仰いました。

「このネックレスを、身に着けても良いですか??」と。

 

葬儀には似つかわしくない、煌びやかなものでしたが・・・

Aさんからのプレゼントとのことで、目立たぬよう着けていただくことに。

 

家庭を顧みないAさんの誘いで、晩年になって、初めての夫婦旅行に。

その際、最初で最後のプレゼントをしたのでした。

 

奥さまが、仰る訳です。

「あんな人だったけれど、本当は優しい人だった」と。

 

・・・時を経て、奥さまが逝去され、喪主となった息子さんが仰いました。

「これを、骨壺に入れても良いですか??」と。

 

あの、ネックレスでした。

仏さまは、人の一生に「帳尻」を合わせてくれる、なんて話があります。

 

Aさんの場合も、そうなのかもしれません。

死してなお、悪口を言われるほど、悲しいことはありませんから。

 

・・・逆手にとって、長生きするというのも、面白いかもしれませんよ。

クソジジイ・クソババアと、罵られながら。。。