この世の中で、一番うまい飲み物

台風一過、夏に戻ってしまったかのようです。

気候はともかく、枝葉でとっ散らかった境内の掃除に、辟易とします。

 

私が言うまでも、ありませんが・・・

現状維持(復帰)ってのは、本当に難しいことですね。

 

毎日使う包丁は、一太刀ごとに切れ味を鈍らせていきます。

それも、ゆっくりと、気付く間もなく、鈍っていく訳です。

 

刃こぼれまでした包丁を甦らせるのは、可能とは言え大変で・・・

だからこそ、プロの料理人は、毎日のように刃を研ぐ訳です。

 

もちろん、我々人間も同じこと。

現状維持(衣食住)を心がけずして、明日は無いのではないでしょうか。

日蓮宗千葉県東部修法師会の主催による、「放生会(ほうじょうえ)」が・・・

先日(9月8日)、匝瑳市「朗生寺」さまにて開催され、出仕してまいりました。

 

私たちは、両親・ご先祖さまの命を通じて、この世に生まれ・・・

多くの命(食料など)を受け継ぎ、今日を生きています。

 

しかしながら、命の大切さというものを想いながらも・・・

現実は、食べ物を廃棄したり、自身の命すら粗末にする者も存在する。

 

古来、先人たちは日(六斎日)を決めて・・・

その日は(漁の禁止など)殺生をせず、命に感謝をして過ごしてきました。

 

放生会とは、(仏教における)殺生を戒め、懺悔する法要のこと。

生物(魚など)を野に放つことで、命を尊び、感謝を表します。

 

当日は、ご奉納いただいた鰻(うなぎ)や鮃(ヒラメ)を・・・

(法要の後)河口に放生し、ご供養仕りました。

酷な話かもしれませんが、私は、生きる以上は楽しく生きたい。

そうでなかったら、私のために犠牲になった命に、申し訳が立たない。

 

有難いことに、生命維持に全てのエネルギーを消費する状況ではないので・・・

なおのこと、そう思う訳です。

 

僧侶という職業柄、(有難いことに)多くの方と接する機会を得ます。

当然、一人ひとりと長く関わっていけば、色々なものが見えてきます。

 

あの人、この頃笑わなくなったな、とか。

あの人、最近良いことあったのかな、とか。

 

その変化は、何の変化なのでしょうか??

衣食住?仕事?趣味?家族?・・・

 

自分自身、その変化に気付いている人もいれば、そうでない人もいて。

先日お伺いしたお寺の、掲示物(初見です)。

かなり古そうですが・・・お釈迦さまのお言葉(?)でしょうか。

 

この頃(私自身)色々あって、ってやつなんですが・・・

グッと飲み干して、心機一転やってやろうかな、と。

 

それでも、敢えて言っときます。

俺より楽しく生きてるやつ、出て来いよ!