御磨き
押入れの奥底から、“発掘(?)”しました。
“瓶子(へいし)”といいまして、いわゆる“御神酒(おみき)入れ”のこと。
(言うに及ばず、“御神酒”とは神前にお供えするお酒のことです。。。)
上部に刺さってるのは、“神酒口(みきのくち)”といいまして。
本来は、“歳神さま”へお供えする(正月飾り・門松と同じ部類でしょう)もの・・・
・・・ですから、平たく言えば「飾り」です。
何しろ、相応に古いものだからなのでしょうが・・・
拭いても洗っても、とにかく汚れが落ちません。
「使ってなかったもんだし、良いよね。。。」
・・・ってことで。
“専門家”に見られたら、どやされるかもしれませんが・・・
もう、こうなったら“紙やすり”で、「ガーッ」と。
仕上げに、“コンパウンド”で磨きまくったら・・・
・・・「ビフォー(上)/アフター(下)」。
多少、“磨き傷”が気になりますが・・・
今後、“年イチ”で磨きこんでいけば、良くなっていくでしょう。
思い返すに、師匠のお寺「浄国寺」では・・・
「御磨き(おみがき)」という行事が、ございました。
年に一回、篤志の檀信徒さんが、お寺に集まり・・・
本堂内の仏具を清掃、磨き上げるといったもの。
子どもの頃、幾度か「御磨き」に参加した記憶がありますが・・・
参加の檀信徒さんと、固く絞った“濡れ雑巾”で「ゴッシゴシ」と。
・・・今から思えば、「ゾッ」としますね。
(“漆塗り・金箔貼り”のものに対しては、最低の扱い方です。。。)
まぁ、当時は仏具も「ボロッボロ」でしたので・・・
(当時の)住職も何も言わなかったんだ、と思いますし。
仏具類の修復を終え、(十数年前に)行事自体が消滅したことは・・・
果たして良かったのか、悪かったのか。
「毎月〇〇日は、檀信徒総出の“清掃日”」
・・・なんて、よく聞く話ですが。
うち(宗勝寺)は近年、管理(清掃)がすべて“お寺任せ”に。
「安心して、私(住職)に任せて下さっている」と言えば、聞こえは良いかもしれません。
労せずとも、整った状態を保つ境内に、檀信徒さんは喜んでいるかもしれません。
でも、“本義”から言えば、お寺の管理(清掃)は・・・
「僧侶・檀信徒、一丸となって」というもの。
まぁ、檀家がやらなくて坊主もやらなかったら、誰もやる人いませんから・・・
これを、業者に委託するお寺も増えてきているようです。
労働力の代わりに、“管理費”という形でご協力願う訳ですね。
私も、出来る限りは頑張らせていただくつもりですが・・・
ゆくゆくは、考えていかなければならない“課題”になるのでしょう。