前置き

少々、長い「前置き」となりますが、お付き合いください。

 

平成23(2011)年“東日本大震災”から、早4年が経とうとしています。

P1020231

東北地方に比べたら、屁のような話かもしれませんが・・・

お寺(宗勝寺)も、それなりの被害を被りました。

 

うちの地元(千葉県香取市)も、“液状化現象”による被害を受けた訳ですが・・・

P1020242

以前書かせていただいた地域においては、その被害が深刻で。

 

昔から、宗勝寺の檀家さんも多く暮らすその地域には・・・

法華経の教えが、“地域の信仰”として根付いていました。

P1020903

上記画像は、地域所有の「題目堂」。

 

“信仰の場・コミュニティの場”として、地域の皆さんに重宝された・・・

・・・のは、“今は昔”の話。

 

交通の便が、良くなった。

娯楽が、増えた。

信仰が、薄れた。

僧侶が、怠慢した。

 

・・・と、その理由を一言決めつけることはできませんが。

「題目堂」が活用されていないことは、事実。

そして、地震によって“全壊”の診断を受け、現在“解体”されていることも、事実なのです。

 

そして、「題目堂」に安置されていた、“日蓮聖人座像”は・・・

P1020914

話し合いの結果、宗勝寺にて“お預かり”することになったのです。

 

その期限は、「題目堂」が“再建”されるまで。

それが、1年後か10年後か100年後かは、分かりませんが。

 

地域の皆さんから、日蓮聖人座像“修復”のお話をいただいた時は・・・

「うれしい」と言うよりは、正直驚きました。

 

・・・とにかく、お預かりすると決めたならば、私も腹をくくらなければならない。

「修復作業が完成するまでに、相応の準備をしてお迎えしなければ」ということ。

P1030669

本堂の“脇間”を改修して、「遷座式(仏像を安置する式典のこと)」を行うことができたのは・・・

DSC_01

“東日本大震災”から1年以上が経過した、平成24(2012)年6月のことでした。

 

脇間は、“位牌棚”へと姿を変え・・・

DSC_02

“歴代住職”や、“東日本大震災物故者”の位牌も、整えたのでした。

 

・・・・・・つづく。