綿帽子

私どうやら、流行りの“急性胃腸炎(ノロウィルス?)”にかかってしまったらしく・・・

昨晩、帰路道中の車内では、“人生初”の激しい腹痛に、意識朦朧。

 

何とか帰宅したものの、嘔吐や下痢が止まらず・・・

これまた“人生初”の、“救急外来”にお世話になりまして。

 

現在は、回復しつつあるものの・・・

(昨夜のうちに)本日の予定を、“オールキャンセル”m(__)m

 

丸一日、引きこもらせていただきましたが・・・

よくよく考えれば、一日中お寺にいられたのは、今年に入って初めてのことでした。

 

・・・という訳で、前回のつづきです。

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上記画像は、前回書かせていただきました“日蓮聖人座像”ですが・・・

この時季のお姿として、“違和感”を感じる方もいらっしゃるかと思います。

 

そう、この時季は「綿帽子(わたぼうし)」をお掛けしたお姿が、通常ですからね。

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「綿帽子」は、「小松原法難(こまつばらほうなん)」に由来します。

 

文永元(1264)年、小松原の地(現在の千葉県鴨川市)において・・・

日蓮大聖人が、(地頭の)“東条景信”らに襲撃された事件のことです。

08 日蓮聖人 小松原法難

鏡忍坊(弟子)工藤吉隆公(信者)は、これにより殉死。

日蓮大聖人も、腕を折られ額に刀傷を負った、という凄惨なもので・・・

これは、日蓮大聖人「四大法難」のひとつに、数えられます。

 

日蓮大聖人が、額の刀傷から流れる血を小川や井戸の水で洗いながら・・・

岩高山の洞穴に、身を休めていた時のこと。

 

そこに通りかかった、老婆(おいち)が、

「傷口に風を当てると痛みますので、これで寒さをおしのぎ下さい」

・・・と、自分のかぶっていた“真綿”を差上げた、と。

 

「綿帽子」を、お掛けする期間は・・・

それぞれの寺院で、多少の違いがあります。

 

御会式(10月13日)から、“花まつり(お釈迦様の誕生日/4月8日)”まで、とか・・・

“小松原法難会(11月11日)”から、“立教開宗会(日蓮宗ができた日/4月28日)まで、とか。

 

また、「綿帽子」自体も、お寺によって多少の違いを見せてくれます。

単純に、“真綿”だったり・・・

真綿を中に入れた、“布団”だったり。

 

上記画像のように、“赤い綿”を挟むのは・・・

大聖人の刀傷の“血”が、滲んでいることを表しています。

 

前回お話しした“日蓮聖人座像”をお預かりしてから、約2年半。

「前々から、やらなきゃなと思ってた。。。」

・・・というのは、“言い訳”で。

 

「綿帽子」、制作してみました。

 

・・・って言うか、実は今回も「前置き」でした。

次回は、「綿帽子 制作編」です。

 

お楽しみに。