覚悟
・・・前回のつづきです。
以前にも、少し触れましたが・・・
今回の団参には、私の“息子(1才2か月)”も同行しまして。
色々と、思案した上で・・・
やはり、大型バスに“同乗”するのは厳しかろう、と。
私が運転手として、“伴走車”を出すことになった訳ですが・・・
現地では、(ご高齢の)参加者の“レスキュー車”として活躍出来たのは、結果オーライ。
・・・とは言え、当日までかなりの不安はありました。
まずもって、30名以上の参加者の“引率”に、支障をきたしてはなりません。
そして、宗勝寺住職として、総本山で“法要”をさせていただくという、緊張感。
息子の“世話”に加え、山梨県までの“運転”も加わったのですから。
普段、そんなことが無い私でも、前日は“眠れぬ夜”を過ごしました。
そして、それは(なぜか)“妻”も、同じだったようで。。。
・・・団参初日を、無事に終え。
安堵と疲れからか、私はあっという間に眠りに落ちました。
それでも、身延山久遠寺の“朝勤”に参列するという、気持ちの高ぶりからか・・・
アラーム(目覚まし)をセットした、1時間前(午前4時)に、ふと目を覚ましますと。
そこには、iPhoneのLEDを頼りに化粧をする、妻の姿が。
彼女は、“徹夜”をしていました。
後から、話を聞くに・・・
隣の部屋から漏れる“マダムのおしゃべり”に、寝入りばなを挫かれ。
おしゃべり終了と、バトンタッチするように始まった・・・
“いびきの大合唱”に、寝ることを諦めたそうな。
(熟睡した)私が何を言ったところで、気休めにもなりませんが・・・
「ほら、今頃荒行堂では、毎日2時間睡眠で。。。」と。
すると、妻は・・・
「あの人たちは、それを“覚悟”で入ってるんでしょ。。。」と。
「私には、“覚悟”が無かった。。。」と。
そう静かに、そして悲しそうに呟いたのでした。
帰宅直後、「妙に静かだな。。。」と思ったら・・・
カバンから洗濯物を出したところで、力尽きる妻。
・・・確かに、振り返ってみれば。
「引率・法要・世話・運転」という、ハードな内容の割には・・・
ぶっちゃけ、何ということも無かった。
「覚悟」の上でしたから。
団参(2日間)の天気予報は、しばらく前から“雨マーク”が消えることは無く。
やはり、その通りの天気となりました。
しかし、その「覚悟」があったためか、参加者からは・・・
「ほとんど降らなくて、良かった」とか。
「祖廟にお参りするときには、不思議と雨が止んだ」とか。
やはり人間、“腹をくくる”ということが・・・
・・・いや、ごめんなさい。
私が、熟睡出来たのは・・・
自分だけ、こっそり“耳栓”を持参したからなのでした。。。