トイレの神様

「トイレの神様」という曲が流行ったのは、もう4年前のこと。

“トイレ掃除”だけが、苦手な私に対し・・・

「トイレには それはそれはキレイな女神さまがいるんやで だから毎日キレイにしたら 女神様みたいに べっぴんさんになれるんやで」

・・・と、おばあちゃんが言ったという。

 

あの歌を聴いて、「?」と思ったのは、私だけじゃないはず。

だって、我々の業界で「トイレの神様」って言ったら・・・

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“女神さま”じゃ、ないからで。

 

「烏芻(枢)沙摩明王:うすさまみょうおう」と、言いまして・・・

厳密に言えば、“火”を司る明王。

 

「この世の一切の汚れを、その“烈火”にて焼き尽くす」ということから・・・

「不浄を清浄に」ということで、トイレにお祀りされることになった訳です。

 

下(画像)は、うち(宗勝寺)でお分けしている、「烏芻沙摩明王」の御札。

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・・・あ、でも待てよ。

 

「烏芻沙摩明王」は、あくまでも“仏教”の話で・・・

この“女神様”ってのは、神道の話??

 

・・・と思いまして、調べたところ。

「いわゆる“トイレの神様”ってのは、コレだ!」っていうような、ハッキリしたものは掴めませんでした。

(単純に、私の調べ方が悪いだけかもしれません。。。)

 

ただ、「古事記には、伊邪那美(イザナミ)の“糞尿”から化生した神は。。。」なんて記述もあり。

昔から、農業には“糞尿”も重宝されていたでしょうし・・・

「神が宿る」という考えがあることは、間違いないでしょうね。

 

さて。

 

先日、師匠のお寺「浄国寺」にて、“(境内外)トイレ”が完成いたしました。

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今までは、客殿内のトイレを、ご利用いただいておりましたが・・・

これで、お参りの方も“気軽”に用を足せることでしょう。

 

・・・とは言え、以前よりは、こちら(寺)からの目が届きにくいのも事実。

そのため、住職より依頼を受けまして。

 

(注意喚起の)“看板”を、制作することになった訳ですが・・・

「文言は、どうしよう。。。」ということで、web徘徊。

 

以前から、感じていたんですが・・・

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・・・よくあるコレって、嫌味…ですかね。

 

住職の要望は、「くだけた感じで」ってことでしたが・・・

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・・・うーん、(お寺としては)どうなんでしょう??

 

結局、素敵な“webサイト”を発見し、“引用・加工”させていただき・・・

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男性用(↑)で・・・

女性用(↓)。

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・・・とにかく、キレイにご使用いただけることを、祈るばかりです。

失敗

最近、この“CM”が、私のお気に入りで・・・

テレビに映されると、見入ってしまいます。

 

「一度も失敗をしたことがない人は、何も新しいことに挑戦したことがない人である」

・・・と、かの「アルバート=アインシュタイン」は、言ったそうですが。

 

私がその言葉に今一つ、“しっくり”来ないのは・・・

「失敗」のプロセスも含めて、楽しんでいる自分がいるからなのでしょう。

 

さて。

 

先日、新たに設置させていただいた、アレ。

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(とりあえず)“初見”の方は、どうやら面白がっていただけているようです。

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・・・しかしながら、“問題点”も露呈しました。

 

まず、“カプセル”自体が、出にくい。

これは、「中身が“おみくじ”=紙=軽すぎる」ということで・・・

“改善策”を、図ることに。

 

言うも及ばず、何か“重し”を入れれば良い訳ですが。

「安価で、見栄え良く。。。」ということで・・・

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“ビー玉”を、取り寄せました。

 

・・・まぁ、これでも色々と、思案しました。

「最軽量かつ、確実にカプセルが落下する重量」として、実験の結果は“10グラム”。

 

ところが、それを超える程度の“サイズ”になりますと・・・

なぜか“ビー玉”の単価が、跳ね上がることが判明。

 

調べに調べ、あまり作られていない“サイズ”で該当するものを発見。

“単価”は納得できるものでしたが、重さが(計算上)10グラム“ギリギリ”で。

 

無事に、連続落下するカプセルを見たときは、「ホッ」としましたが・・・

もし「失敗」だったら、“金魚”を飼いはじめるつもりでした。

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また、ある意味「失敗」だったのは・・・

檀家さんが「“凶”を引いた」場に、居合わせてしまったことですかね。

 

「いや、こういうのは“戒め”ですからね、別に“凶”だから悪いって訳じゃ。。。」

・・・とか“フォロー”してみたものの、明らかに曇る、檀家さんの顔。

 

そう言えば。

 

最近、宗勝寺にお越しになった方は・・・

皆さん一様に、「あれっ?」って顔、されますが。

 

今週に入って・・・

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“記念碑”を・・・

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“クレーン”で、移転したり。

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境内の、“樹木”を・・・

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“移転・伐採”しまして。

 

IMG_01382いやー、空が広い。

地球の“丸さ”が、感じられます。

 

今後、こちらは“駐車スペース”へと、区画してまいります。

これで、年中行事時の“大混雑”も、緩和されるはず。

 

じゃ、「最初の区画は、“失敗”だったのか」って?

・・・そんなことは、ありません。

 

当時は、それで良かったんです。

現在行っているのは、“適応”ですから。

 

 

無い

“千葉県民”に、「千葉県の“特産物”は??」と、お尋ねください。

 

きっと、尋ねられた方が「?」という顔をするでしょう。

答えが出たとしても、同じ答えは出ないでしょうし・・・

もしかしたら、「無い」と答える方もいらっしゃるかもしれません。

 

傍から見たイメージとしたら、“落花生”なんでしょうか。

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・・・とは言え、“千葉県民”からしたら、腑に落ちないところはあります。

(八街市を中心とした、一部地域のものですから。。。)

 

宗勝寺の所在地でもある“千葉県”は、調べるに・・・

「農業産出額“全国4位”」で、「漁業生産“全国5位”」なんだとか。

 

(比較的)高水準を保ちながら、これといった特徴も「無い」。

・・・何だか(自分を含め)“千葉県民”のことを表しているようで、落ち込みます。

 

「特産物が無い」ということに関しては、気にしている方も多いようで。

ミルフィーユ(mille-feuille)の、「mille=千/feuille=葉」ということで・・・

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(ラジオ局/菓子屋が“コラボ”し)“千葉ミルフィーユ”なるものを、開発。

(未だ、食べたことはありませんが。。。)

 

(実は)水揚げ量“全国1位”の、“伊勢海老”を・・・

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「“千葉エビ”という名で、売り出す」旨は、マジメに“議会”で討論されたらしく・・・

「“伊勢海老”のブランドネームには、敵わない」という理由で、ボツになったとか。

 

千葉県の“郷土料理”と言えば、“太巻き”なんです。

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「冠婚葬祭にはもちろんのこと、人が集まった時のごちそうには、もちろん。。。」

・・・なんて聞いても、ですよ。

 

こういったものが、“ハレの日”なんかに食卓に並ぶ・・・

・・・イメージが“皆無”なのは、私だけじゃないはず。

 

実家に寄った際、父が食べていたのは・・・

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やはり“(千葉の)太巻き”ではなく・・・

近年“ポッと出”の、“恵方巻(えほうまき)”でした。

 

・・・本日が“立春”ですから、昨日は“節分”。

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昨日は、多古町「妙光寺」さまの“節分会”に出仕させていただき・・・

“年男・年女”の皆さまへ、ご祈祷させていただきました。

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今年も、“豆まき”は大盛況。

 

・・・お年寄りって、あんなに素早く動けるんだ。。。

心機一転

明日(2月3日)は、“節分”ですね。

 

本来の“節分”は、年に4回。

「季“節”を“分”ける」との通り、“立春・立夏・立秋・立冬”の前日のこと。

 

“暦(こよみ)”の上では、この時季が“年の切り替え”。

つまり、立春をもって“新年”とする訳ですから・・・

ある意味、明日(2月3日)は“大晦日”とも取れるのです。

 

旧年の“厄・災難”を、祓い清めるために行われていた・・・

「追儺(ついな)」という行事が、現在の“(いわゆる)節分行事”の大元。

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・・・それにしても、ついこないだ「年が明けた」と思ったところなのに。

 

このペースでいけば、10カ月後には・・・

「いやぁ、今年もアッという間だったな。。。」

・・・なんて言ってしまいそうな自分がいて、恐ろしいです。

 

5歳児の1年は、人生の“5分の1”。

50歳の方の1年は、人生の“50分の1”。

 

「歳を重ねれば重ねるほど、時の流れを速く感じる」という理論を・・・

“ジャネの法則”と、言うそうな。

 

しかしながら・・・

1年ではなく、“1日”という時間単位で考えれば。

 

子どもは、「帰りたくない/もっと遊びたい」などと言い・・・

大人は、「まだこんな時間か/暇だ」などと言う。

 

つまり、明らかに子どもの方が、(1日単位では)時の流れを速く感じている訳で・・・

それは、子どもの方が「未経験・新鮮」な体験をしているからに、他ならないのかと。

 

じゃあ、「“子どもの時間単位”で、歳を重ねて行ってやろうじゃねぇか」と。

「“未経験・新鮮”な毎日を、過ごしてやろうじゃねぇか」と。

 

・・・そんな訳で?

 

本来の意味での“新年”を迎えようとしている、この時季・・・

ここで、“新たな一歩”を踏み出すというのも、中々良いのではないでしょうか。

 

「なんか、正月は“バタバタ”してるうちに、終わっちゃったな。。。」

・・・なんて方(私もそうですが)は、特に。

 

そんな、うち(宗勝寺)ですが。

昨日(2月1日)の、「題目講」では・・・

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“座布団カバー”を新調し、「心機一転」お出迎えさせていただき・・・

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外を見れば・・・

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本日(2月2日)より、「鬼子母神堂」の“(プチ)改修工事”も、始めさせていただきました。

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“260年”以上前の建物ですから、労(いた)わってやらないと。

 

「心機一転」の積み重ねが、より良い環境をつくると信じ・・・

今年も、突っ走ってまいります!

おみくじプロジェクト

先日、度々お世話になっているお寺さんに、お邪魔した際・・・

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本堂に、“おみくじ”がありまして。

 

・・・調べるに、“おみくじ”の歴史は古く。

“鎌倉時代”には、すでに現在と同じ形式が、確立されたそうな。

 

その“原型”は、平安時代の天台宗の僧侶「良源上人」により、創始されたそうで・・・

さらに遡るに、古代には国の“政治・後継者選定”の際には、“くじ引き”が行われたとか。

 

「オイ、政治に“くじ引き”って。。。」と、思うことなかれ。

“神の意志”として、真剣に占っていたのでしょうから。

 

話を、元に戻しまして。

 

“おみくじ”について、ご住職に尋ねると・・・

ありがたくも、様々な“ご教授”を賜ることができました。

 

ぶっちゃけ、坊主は(同業同士、もったいぶって)教えてくれないことが多いんです。

・・・ってのは、聞かなかったことにしていただいて。

 

この“ご恩”を、ムダにしないためにも・・・

「おみくじプロジェクト」

・・・平成27年、一発目の“新企画”として、スタートです!

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大きな“寺社”に行きますと、上記画像みたいに「ガラガラッ」と引きまして・・・

出た番号に応じた“おみくじ”を、引き出しから出す。

(もしくは、“巫女さん or 神主・僧侶”が出してくれる)

 

これは・・・“ボツ”ですね。

何せ、“引き出し”の設置は、大がかり過ぎますから。

 

じゃあ、「コンパクトに」ってことで・・・

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“自販機”を、考えた訳ですが・・・

「初期投資が、高額っぽい。。。」との理由で、“ボツ”。

 

調べた限りでは、“選択肢”が少なかったのも、理由の一つでしたし・・・

“メンテナンス”に、若干の不安もよぎったので。

 

「結局、“ボックス式”か。。。」ということで・・・

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・・・と思ったんですが、どうも「ピン」とこない。

 

何だか、これじゃ“パーティー感(くじ引き)”が否めません。

確かに、“それっぽい(おみくじ専用)”のも、あることはあったんですが・・・

いわゆる、「お寺用品価格」な訳です。

 

・・・「お寺用品価格」に関しては、同業の方は、頷いていただけるんじゃないでしょうか。

“需要と供給”と言ってしまえば、それまでですが・・・

足元を見るにも、程がある価格なんです。

 

まぁ、だからこそ“ホームセンター”なんか行けば・・・

「あ、これは“アレ”に使えるな。。。」

・・・なんて、面白い見方もできる訳ですが。

 

“前置き”が、長くなりましたが・・・

ついに、結論です。

 

宗勝寺では、「おみくじプロジェクト」として・・・

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・・・“ガチャガチャ”を、設置いたしました。

(画像も、自作してみました。。。)

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・・・お参りの際には、ぜひお試しください!

御磨き

押入れの奥底から、“発掘(?)”しました。

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“瓶子(へいし)”といいまして、いわゆる“御神酒(おみき)入れ”のこと。

(言うに及ばず、“御神酒”とは神前にお供えするお酒のことです。。。)

 

上部に刺さってるのは、“神酒口(みきのくち)”といいまして。

本来は、“歳神さま”へお供えする(正月飾り・門松と同じ部類でしょう)もの・・・

・・・ですから、平たく言えば「飾り」です。

 

何しろ、相応に古いものだからなのでしょうが・・・

拭いても洗っても、とにかく汚れが落ちません。

 

「使ってなかったもんだし、良いよね。。。」

・・・ってことで。

 

“専門家”に見られたら、どやされるかもしれませんが・・・

もう、こうなったら“紙やすり”で、「ガーッ」と。

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仕上げに、“コンパウンド”で磨きまくったら・・・

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・・・「ビフォー(上)/アフター(下)」。

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多少、“磨き傷”が気になりますが・・・

今後、“年イチ”で磨きこんでいけば、良くなっていくでしょう。

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思い返すに、師匠のお寺「浄国寺」では・・・

「御磨き(おみがき)」という行事が、ございました。

 

年に一回、篤志の檀信徒さんが、お寺に集まり・・・

本堂内の仏具を清掃、磨き上げるといったもの。

 

子どもの頃、幾度か「御磨き」に参加した記憶がありますが・・・

参加の檀信徒さんと、固く絞った“濡れ雑巾”で「ゴッシゴシ」と。

 

・・・今から思えば、「ゾッ」としますね。

(“漆塗り・金箔貼り”のものに対しては、最低の扱い方です。。。)

 

まぁ、当時は仏具も「ボロッボロ」でしたので・・・

(当時の)住職も何も言わなかったんだ、と思いますし。

 

仏具類の修復を終え、(十数年前に)行事自体が消滅したことは・・・

果たして良かったのか、悪かったのか。

 

「毎月〇〇日は、檀信徒総出の“清掃日”」

・・・なんて、よく聞く話ですが。

うち(宗勝寺)は近年、管理(清掃)がすべて“お寺任せ”に。

 

「安心して、私(住職)に任せて下さっている」と言えば、聞こえは良いかもしれません。

労せずとも、整った状態を保つ境内に、檀信徒さんは喜んでいるかもしれません。

 

でも、“本義”から言えば、お寺の管理(清掃)は・・・

「僧侶・檀信徒、一丸となって」というもの。

 

まぁ、檀家がやらなくて坊主もやらなかったら、誰もやる人いませんから・・・

これを、業者に委託するお寺も増えてきているようです。

労働力の代わりに、“管理費”という形でご協力願う訳ですね。

 

私も、出来る限りは頑張らせていただくつもりですが・・・

ゆくゆくは、考えていかなければならない“課題”になるのでしょう。

マンパワー

近頃、“出ずっぱり”で・・・

ブログの更新も疎かになり、申し訳ございません。

 

私に、「そんな状況」が度々発生してしまうことを、知ってか知らずか・・・

多くの檀家さんは、いわゆる“アポ”を取って下さる。

 

つまり、来山の前に“電話”をいただける訳ですが・・・

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こちら、うち(宗勝寺)の、“インターホン”。

 

来客がございますと、“録画”するタイプのもので・・・

運悪く、不在の際には、これが役に立ちます。

 

知った顔が映っていれば・・・

「失礼しました。。。」と、連絡出来ますからね。

 

・・・本日は、久々に“予定”が空いた一日。

しかも、“雨模様”で外仕事も、やりようがない。

 

こんな日は、「“内職”に限る」ってことで・・・

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「やらなきゃな。。。」と、内心焦っていた“幣束(へいそく)”を、切ったり・・・

・・・していますと、例の“インターホン”が鳴りまして。

 

モニターには、(たぶん20代の)男性の姿。

この方、以前にも“不在録画”されてたもんで、「あっ」と思った訳です。

 

「は~い」と、(インターホンで)応えますと・・・

「ガス屋です!」の、一言。

 

契約中のガス屋さんは、(檀家さんだし)“社名”を仰いますから・・・

“セールス”なのは、明白。

 

「ガス屋だから、何だってんだよ。。。」

ブツブツ独り言を言いながら、玄関の扉を開けるやいなや・・・

いただきました、この一言。

 

「ガス会社とかって、変えたりしちゃマズイっスか?」

 

・・・久々に、顔が“紅潮”する感覚がございました。

私も(全力の大声で)、ただ一言。

 

「日本語が話せるようになってから、来なさい」と。

 

・・・例えば“コックさん”なら、料理をつくってお客さんに提供するのが、仕事で。

(「うまい/まずい」ってのは、それぞれの感覚でしょうから、仕方ないとして)

“食中毒”しかり、“(今はやりの)異物混入”なんてあったら、大変なこと。

 

どんな業界でも、同じことですが・・・

それこそ毎日“一発勝負”で、頑張ってる訳で。

 

「契約不成立なら、“クビ”」

・・・毎回、そんな覚悟で臨んだら、良い“営業さん”になれるかもしれませんね。

 

小走りに去っていく、若者(ガス屋)の後姿を見ながら・・・

知人(会社役員)の言葉が、ふと頭をよぎりました。

 

「人はいるけど、人がいない。。。」

 

・・・“マンパワー”ってやつですな。

まぁまぁ

前回前々回と、長引かせてしまいましたが・・・

「綿帽子 制作編」ということで。

 

“制作”というくらいですから、今回は・・・

“布団”バージョンの「綿帽子」を、制作することに。

 

まず、“生地”ですが・・・

「綿帽子」“布団”は、真っ白な“綿”の生地を、よく目にします。

 

今回は、“正絹”を使いたくて。

そう、“シルク”ですね。

 

早速、地元の“呉服屋”に(初めて)行ってみたんですが・・・

(着物を仕立てるので当たり前ですが)量も多くて、クソ高い。

当然の如く、“端切れ&アウトレット”コーナーに、歩みを進めた訳です。

 

そこで、親切な店員のおばちゃんから・・・

「何をつくりたいの??」と、聞かれ。

 

(「綿帽子」って言ったって、分からないでしょうから)

「えーっと、“座布団”っつーか。。。」

「和風の置物の下に敷く…訳じゃないんスけど、それ的な?」

 

・・・と、何とか“ニュアンス”だけ伝え、おススメいただいたのが、こちら。

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裏地の“端切れ(少々難有り品)”、(約5Mで)“1000円”也。

画像では判りにくいですが、“松竹梅”の柄が気に入りました。

 

・・・で、早速実家にて、「裁縫道具・ミシン・アイロン」を、“無断借用”。

(適当に)採寸して・・・

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(めちゃくちゃ)久しぶりに、“ミシン”で縫っていきます。

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三辺を、縫い終えたのが、こちらですが。

糸が“黒い”のは、このブログをご覧の皆さんに、縫った部分を見易くするため・・・

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・・・ではなく、セットされていたのが“黒い糸”だったからです(-_-;)

(うまく“セット”する自信が、ございませんでした)

 

“裏返し”まして、同じサイズに“真綿”を折り畳みます。

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・・・ところがですよ。

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真綿を入れてみたものの、“最後(封の仕方)”が分からない。

ここまでやって、“切り口”を見せるような縫い方は、したくないですからね。

 

・・・結局、仕上げは“お手上げ”。

“母”に依頼することにしました。

道具“無断借用”の、事後報告も含めて。

 

ビフォー・・・

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アフター。。。

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「まぁまぁ」といったところでしょうか。

 

・・・というのも、真綿で上下左右に膨らんだ分、仕上がりが“コンパクト”に。

ひとまわり(ふたまわり)大き目に、生地を採寸すれば良かったですね。

 

本年(平成27年)は、宗勝寺開山(お寺ができて)400年の、節目の年。

“記念事業”として、仏像のほとんどが現在、“修復作業中”。

 

(大元の)“日蓮聖人座像”が、きれいになってお戻りになったら・・・

今回の反省点を踏まえ、再チャレンジします!

綿帽子

私どうやら、流行りの“急性胃腸炎(ノロウィルス?)”にかかってしまったらしく・・・

昨晩、帰路道中の車内では、“人生初”の激しい腹痛に、意識朦朧。

 

何とか帰宅したものの、嘔吐や下痢が止まらず・・・

これまた“人生初”の、“救急外来”にお世話になりまして。

 

現在は、回復しつつあるものの・・・

(昨夜のうちに)本日の予定を、“オールキャンセル”m(__)m

 

丸一日、引きこもらせていただきましたが・・・

よくよく考えれば、一日中お寺にいられたのは、今年に入って初めてのことでした。

 

・・・という訳で、前回のつづきです。

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上記画像は、前回書かせていただきました“日蓮聖人座像”ですが・・・

この時季のお姿として、“違和感”を感じる方もいらっしゃるかと思います。

 

そう、この時季は「綿帽子(わたぼうし)」をお掛けしたお姿が、通常ですからね。

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「綿帽子」は、「小松原法難(こまつばらほうなん)」に由来します。

 

文永元(1264)年、小松原の地(現在の千葉県鴨川市)において・・・

日蓮大聖人が、(地頭の)“東条景信”らに襲撃された事件のことです。

08 日蓮聖人 小松原法難

鏡忍坊(弟子)工藤吉隆公(信者)は、これにより殉死。

日蓮大聖人も、腕を折られ額に刀傷を負った、という凄惨なもので・・・

これは、日蓮大聖人「四大法難」のひとつに、数えられます。

 

日蓮大聖人が、額の刀傷から流れる血を小川や井戸の水で洗いながら・・・

岩高山の洞穴に、身を休めていた時のこと。

 

そこに通りかかった、老婆(おいち)が、

「傷口に風を当てると痛みますので、これで寒さをおしのぎ下さい」

・・・と、自分のかぶっていた“真綿”を差上げた、と。

 

「綿帽子」を、お掛けする期間は・・・

それぞれの寺院で、多少の違いがあります。

 

御会式(10月13日)から、“花まつり(お釈迦様の誕生日/4月8日)”まで、とか・・・

“小松原法難会(11月11日)”から、“立教開宗会(日蓮宗ができた日/4月28日)まで、とか。

 

また、「綿帽子」自体も、お寺によって多少の違いを見せてくれます。

単純に、“真綿”だったり・・・

真綿を中に入れた、“布団”だったり。

 

上記画像のように、“赤い綿”を挟むのは・・・

大聖人の刀傷の“血”が、滲んでいることを表しています。

 

前回お話しした“日蓮聖人座像”をお預かりしてから、約2年半。

「前々から、やらなきゃなと思ってた。。。」

・・・というのは、“言い訳”で。

 

「綿帽子」、制作してみました。

 

・・・って言うか、実は今回も「前置き」でした。

次回は、「綿帽子 制作編」です。

 

お楽しみに。

前置き

少々、長い「前置き」となりますが、お付き合いください。

 

平成23(2011)年“東日本大震災”から、早4年が経とうとしています。

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東北地方に比べたら、屁のような話かもしれませんが・・・

お寺(宗勝寺)も、それなりの被害を被りました。

 

うちの地元(千葉県香取市)も、“液状化現象”による被害を受けた訳ですが・・・

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以前書かせていただいた地域においては、その被害が深刻で。

 

昔から、宗勝寺の檀家さんも多く暮らすその地域には・・・

法華経の教えが、“地域の信仰”として根付いていました。

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上記画像は、地域所有の「題目堂」。

 

“信仰の場・コミュニティの場”として、地域の皆さんに重宝された・・・

・・・のは、“今は昔”の話。

 

交通の便が、良くなった。

娯楽が、増えた。

信仰が、薄れた。

僧侶が、怠慢した。

 

・・・と、その理由を一言決めつけることはできませんが。

「題目堂」が活用されていないことは、事実。

そして、地震によって“全壊”の診断を受け、現在“解体”されていることも、事実なのです。

 

そして、「題目堂」に安置されていた、“日蓮聖人座像”は・・・

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話し合いの結果、宗勝寺にて“お預かり”することになったのです。

 

その期限は、「題目堂」が“再建”されるまで。

それが、1年後か10年後か100年後かは、分かりませんが。

 

地域の皆さんから、日蓮聖人座像“修復”のお話をいただいた時は・・・

「うれしい」と言うよりは、正直驚きました。

 

・・・とにかく、お預かりすると決めたならば、私も腹をくくらなければならない。

「修復作業が完成するまでに、相応の準備をしてお迎えしなければ」ということ。

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本堂の“脇間”を改修して、「遷座式(仏像を安置する式典のこと)」を行うことができたのは・・・

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“東日本大震災”から1年以上が経過した、平成24(2012)年6月のことでした。

 

脇間は、“位牌棚”へと姿を変え・・・

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“歴代住職”や、“東日本大震災物故者”の位牌も、整えたのでした。

 

・・・・・・つづく。

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