ファミリービジネス

先日の予告通り、檀信徒研修会「知恩報恩」が・・・

IMG_0330多古町文化ホールにて開催され、スタッフとして参加してまいりました。

 

下記画像は、開会式の後に厳修された、“御報恩法要”の様子。

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参加者(約500名)に対し、“ご祈祷”も行われ・・・

法要終了後には、“高座説教”を拝聴。

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閉会セレモニーとして、少年少女有志による“合唱”と・・・

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・・・参加の皆さまは、有意義な一日を過ごすことが出来たのではないでしょうか。

 

ちなみに・・・

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うちのアレも、“出店依頼(?)”をいただきまして。

(料金は、すべて寄付させていただきました。。。)

 

・・・さて。

 

先日、テレビを見ていますと、いわゆる“お家騒動”。

「“〇〇家具”の、株主総会が行われ。。。」

・・・と、その決着が報道されたことは、皆さんもご存知のことかと。

 

「家族で揉めるなんて、悲惨だねぇ。。。」

・・・なんて、他人事では済まされません。

 

“同族経営・世襲制”の企業を、「ファミリービジネス」なんて言いますが・・・

一説によれば、世界の企業数の“約7割”は「ファミリービジネス」で。

 

さらに言えば、日本の「ファミリービジネス」の割合は・・・

なんと、“95パーセント”というから、驚きです。

 

僧侶の“婚姻”が正式に認められた、明治時代以降・・・

お寺の「ファミリービジネス」率は、きっと“超高確率”でしょう。

 

まぁ、どうでも良いんですけどね。

 

そんなことよりも、(お寺に関して)恐ろしいのは・・・

“完全家族経営”とも言うべき、外部遮断型の経営体制の、割合の高さ。

(うちも、まったくその通りですが。。。)

 

また、輪をかけて恐ろしいのが・・・

有資格者に対する、“経営者”の割合の高さでしょう。

 

こと“経営”に関しては、(我々の業界)勉強不足は否めず・・・

「経営=金儲け=恥ずかしいこと」

・・・という図式も、拭いきれていないのが、現状かもしれません。

 

話は、逸れましたが。

 

“完全家族経営”の、我々にとっては・・・

出来ることと、出来ないこと。

やりたいけど、出来ないこと。

皆んなでやれば、出来ること。

・・・と、様々なケースが、ございます。

 

上記(檀信徒研修会「知恩報恩」)のようなことも・・・

全てのお寺が、各お寺単位で出来ることではありません。

 

“見せる”ことは容易くても、“魅せる”ことは難しいのです。

寺は、大黒でもつ

昨日は、多古町「能満寺」さまにて・・・

「彼岸会」に、出仕させていただきました。

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また、併せて「大黒祭」も、厳修。

 

“大黒天(大黒さま)”の秘法は、日蓮宗大荒行堂の・・・

参行僧(3度目の入行)に、相伝されるもの。

 

御宝前には、檀信徒の各家庭より持ち寄られた、“子大黒”のご尊像。

その秘法に則り、一体一体丁寧に“沐浴”され・・・

最後には、参列の皆さまへご祈祷させていただきました。

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“大黒さま” と言えば、「福徳・食糧(食堂)・生産・貿易」を司り・・・

「五穀豊穣・商売繁盛・長寿・出世・開運 etc.」の、ご利益が。

 

まさに、“福の神”というイメージで・・・

お寺だけでなく、様々なお宅でお祀りされるようになった訳です。

 

さて。

 

私が、“20代前半”の頃でしょうか。

ある檀家さん(女性)が、事有る毎に・・・

「早く、“大黒さん”をお迎えしなきゃねぇ。。。」と。

 

当時、荒行堂に入行するなんて、“これっぽっち”も思っていなかった私は・・・

「3回も、行って来いってことか。。。」

・・・と、“苦笑い”を浮かべたのでした。

 

その後、「大黒 = お寺の奥さん」ということを知り・・・

それはそれで、“苦笑い”を浮かべることになった訳ですが。

 

お寺の奥さんは、(日蓮宗では)“寺庭夫人(じていふじん)”なんて。

“大黒”というのは、(多くの宗派で用いるものの)あくまで、“俗称”のようで・・・

大黒天が、“台所”にお祀りされることに、なぞらえているそうな。

 

「寺は、大黒でもつ」なんて言葉も、あるくらいで・・・

まさに、“大黒柱”をイメージしてしまいますが。

 

僧侶の“妻帯”が許されたのが、明治時代ということから考えれば。

よくぞこの短期間で、これだけ幅を利かせ・・・

・・・もう何も言うまい。。。

 

ちなみに。

 

私が結婚した際、(特に檀家さんから)最も質問されたのは・・・

「やっぱり、(相手は)お寺の娘さん??」ってやつ。

 

「寺 to 寺」のパターンは、(私の周りでは)指折り数える程度。

昔は、そんな感じが多かったんでしょうか。

 

(一般家庭で育った)妻に、聞いてみました。

「“寺に嫁ぐ”って言ったら、周りは何て言ってた??」と。

 

一番多かったのは、「大変そう/よく決断した」という意見だそうですが・・・

本人曰く、「勤めてた時の方が、よっぽど大変。。。」とのことで。

 

「肉とかお酒はダメなの??」なんてことも、聞かれたそうですが。

思わず、笑ってしまったのは・・・

「医者と坊主は“変態”だって聞いたけど、大丈夫??」ってやつ。

 

・・・もう何も言うまい。。。

当たり前

先日、(それぞれ異なったタイミングで)3人の方に・・・

「お前、最近太ったな。。。」と、指摘されました。

 

しばらく体重計にも乗っていないので、否定も肯定もできませんが・・・

運動らしい運動をしていないのも、事実。

苦笑いを浮かべるのが、関の山だった訳で。

 

しかしながら、恐る恐る体重を測ってみると、まさかの“2キロ減”。

もはや、何が何だか分かりません。。。

 

こんな時、「都会は“スポーツジム”が近くにあって良いなぁ。。。」と、思ってしまいます。

でも、都会の方は「千葉に住んだら、“ゴルフとサーフィン”やり放題だ」なんて。

 

「隣の芝は青い」ってやつでしょうか。

 

まぁ、私の性格上「運動のために運動をする」というのも、実は苦手だったりしますので。

結局、運動を兼ねて(?)ということで・・・

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今年初となる、“草抜き”を。

 

運動と思えば、やってやれないこともありませんが・・・

やはり、この作業に精を出す時季が到来したかと思うと、辟易とします。

 

お参りの方にとって、お寺がキレイであることは・・・

私にとって、「当たり前」のことだと思っています。

 

でもやっぱり、当たり前は、当たり前ではないんですよね。

毎日(それなりに)元気で、飯食って、仕事して、風呂入って、寝る、ってのも。

 

「人から感謝されるようなことする」ってことが・・・

逆に、「人への感謝を実感する」ことになるのかもしれません。

 

境内の、(休憩用)石製テーブルを見ると・・・

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「ここで、子どもが遊んでくれてたんだな。。。」なんて、想像。

 

気持ちが、和みますね。

 

でも、それが“数か所”あると・・・

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「オイ、保護者、コラァ。。。」なんて。

 

とにかく。

 

境内を自分の足で、くまなく歩くことは大切なんです。

設備に不備があれば、すぐに気が付きますし・・・

(私にとって)新たな“インスピレーション”が湧くのも、この時。

 

(報告が遅くなりましたが)お蔭さまで、鋭意進められていた・・・

鬼子母神堂」の“(プチ)改修工事”も、つつがなく終了。

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内外にわたり、傷みの激しい個所は修繕されました。

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思い付きで、設置させていただいたのは・・・

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ポール型の、“賽銭箱”。

 

あとは、アレが完成したら、コレをこうして・・・

・・・という訳で、詳細はまた後日。

忙しい

「〇〇日の△△が終われば、“一段落”だからさ!」

「ゴメン、××日に◇◇の予定が入っちゃった。。。」

・・・ってのを、繰り返し。

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いつの間にやら、境内の“梅”の花も、満開となってしまいました。

 

同業(僧侶)の、皆さん・・・

・・・ご家庭は、“円満”ですか??

 

「寺ってのは、そんなもんだ」

「今時、週休二日なんて、公務員と学生くらいだ」

「仕事があるうちが、華だ」

・・・なんて、(我々の業界では)よく聞く言葉だったりします。

 

法務は、“先約優先”が当たり前ですが。

それが、“プライベート”と天秤に掛けられた際は・・・

恐らく、(ほとんどのケースで)“法務”が優先されてしまうのではないでしょうか。

 

冒頭の発言だって、「嘘つき」と言われれば・・・

返す言葉も、無く。

 

私の両親は、私が幼少の頃・・・

プライベートな“お出かけ”の際は、当日まで私に“秘密”にしていたそうな。

大人ならともかく、子どもには(いわゆる冒頭の“ウソ”は)理解できませんから。

 

さて。

 

こんなことを書きますと、私が「忙しい」のかと思われてしまいますが・・・

(決して)そんなことは、ございません。

 

食事も睡眠も、概ねきちんと取れていますし・・・

精神的な平穏も、保っていますから。

 

私は、人の性格に口を出せるほど、人間が出来ていませんが・・・

自分自身、確信が持てる“アドバイス”として申し上げるなら。

 

「忙しい」と、口に出さない方が良い。

 

「忙しい」とは、「心を亡くす」と書きますから・・・

物事に追われ、心の余裕を消し、人が離れ、すべてが中途半端になる。

 

・・・なんて、使い古されたような“理屈”の話ではありません。

 

私個人の感じ方かもしれませんが、「忙しい、忙しい。。。」という人は・・・

概ね、仕事が遅いだけ。

もしくは、段取りが悪い。

または、だらしない。

 

じゃ、「“忙しい”って言わなきゃ、仕事が早くなるのかよ」と、言われれば・・・

・・・もちろん、早くなりますよ。

少なくとも、「忙しい」と発言した分の時間は、詰められます。

 

古来、日本には“言霊(ことだま)”といい・・・

言葉に、“霊的な力”が宿るとされてきました。

 

自分の発言ひとつで、人が喜んだり、怒ったり。

そう考えれば、言葉にどれだけの力があるか、お分かりかと思いますし・・・

それは、自分に対しても同じことだと思います。

 

言葉に、“霊的な力”が宿ると信じ・・・

それが、“真実”となることを祈念して申し上げます。

 

「3月中旬になれば、“一段落”だからさ!」

正五九

先日、申し上げました通り・・・

現在、年頭(旧正月)“お経廻り”の真っ最中。

 

「正五九(しょうごく)」という言葉を、ご存知でしょうか??

平たく言えば、“正月・五月・九月”のことで・・・

別の言い方で、“三斎月”とも。

 

「正月=物事の“始まり”」

「五月=物事が最も“盛ん”になる時」

「九月=物事が“実を結ぶ”時」

 

・・・ということ(“区切り”という意味)から。

「正五九」には古来より、“お参り・お祓い・お祭り”が盛んに行われてきました。

 

また、(諸説ありますが)いわゆる“冥土の鏡(?)”が。

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「私たちの方に向けられる」とも、言われており・・・

そのため、せめて「“正五九”の間は、清く正しい生活を。。。」と。

 

「“正五九”=お経廻り」とするお寺も、ありまして・・・

うち(宗勝寺)の“お経廻り”も、この風習(の名残)として行っている訳です。

 

本日は、3月3日(桃の節句)ですね。

お仏壇に、“桜餅”がお供えされているお宅も多く・・・

また、“おすそ分け”として頂戴いたしました。

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お蔭で、お仏壇だけでなく、移動中の“車内”も・・・

この“桜餅”の良い香りに、包まれました。

 

本日お伺いしたお宅でも、様々な“雛人形”を拝見することができましたが・・・

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現在、地元(千葉県香取市)では「さわら雛めぐり」なるイベントも。

 

・・・今回の“お経廻り”中、当主である旦那さんが仰いました。

 

「(離れて暮らす)息子は、寺に興味がなくて困る」と。

息子曰く、「“葬式と法事”程度の依頼できれば、他に用は無い」と。

 

「“葬式と法事”やる気があれば、十分じゃないですか。。。」

・・・なんて、冗談半分で申し上げてしまいましたが。

 

“お正月”だろうが、“誕生日”だろうが、“クリスマス”だろうが・・・

何もやらなきゃやらないで、別に何も問題ありません。

 

体を壊さない程度の、栄養が取れれば・・・

“食事”だって、何を食べても死にはしません。

 

ただ、それじゃ、つまんないでしょ??

 

日本には、ありがたいことに“四季”があります。

それに加え、先人たちから伝えられた“慣習”があります。

 

その“時季”にしか出来ないことを、その瞬間にやってみる。

その“時季(旬)”のものを、食べてみる。

 

絶対に、楽しく、面白く、豊かです。

 

逆に言えば、何もやらなきゃ面白くない訳で・・・

せっかくの人生、“損”ですよ。

 

・・・と、付けくわえさせていただき。

旦那さんから、深い“頷き”を頂戴したのでした。

 

あ、そうだ。

 

“お経廻り”が、終わったら・・・

(初節句を迎える)息子の“五月人形”を、見に行こう。。。

終わりと始まり

巡業シリーズ、“ファイナル”は・・・

→第一弾

→第二弾

→第三弾

2月25日、山武市「蔵光寺」さまにて。

 

日蓮宗大荒行堂第参行(300日)を、成満されました・・・

「小堀善光上人」の“帰山奉告式”が行われ、スタッフとして参加してまいりました。

 

私、事ある毎に申し上げることですが・・・

行事は、「準備(段取り)、8割」。

 

こと“帰山奉告式”に関しては、その準備が大がかりで・・・

さすがの私も、(これだけ続くと)心が折れかけました。

 

しかしながら、今回。

 

ここに来て初めて、多少の余裕を感じることができたのは・・・

この「こだわりの男」の“敏腕”に、助けられたからでしょう。

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お分かりでしょうか??

 

階段の“遠近感”を、出すために・・・

幣束のサイズを、“3種類(小→大)”使い分けているのが。

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↑水行場  ↓本堂内

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見れば見るほど・・・

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その“こだわり”を、感じることが出来ます。

 

当日は・・・

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もちろん、無事に・・・

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“帰山奉告式”は、円成。

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・・・第参行の相伝は、“大黒天”の秘法。

 

御宝前には、多くの檀信徒より申し込まれた・・・

“大黒天”のご尊像が、並びました。

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また、第参行は「荒行堂の“華”」と、言われます。

 

その言葉に相応しい、“帰山奉告式”・・・と言うよりは。

素直に、「恰好良いな。。。」と。

 

とにかく。

 

この“(私にとっての)巡業”が、無事に「終わり」・・・

今は、「ホッ」としています。

 

でも、「終わりがあれば、始まりもある」

・・・と、いうことで。

 

うち(宗勝寺)の場合、“お経廻り”は・・・

「お盆/旧正月」の、年2回。

 

今年(平成27年)の“旧暦元日”は、2月19日でしたが・・・

今になってようやく、こちらの準備が整いました。

 

明日(2月27日)が、“お経廻り”の「始まり」。

該当の檀信徒の皆さま、よろしくお願いいたします。

 

・・・もうひとつ、「始まり」と言えば。

 

「蔵光寺」さまのある山武市は、ブランド材“山武杉”の宝庫。

こちらに、丸2日間お邪魔しましたところ・・・

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見事に、今年の“花粉症”が「始まり」ました。

 

今年の“飛散量”は、例年の2倍だそうですが・・・

こちらは、早く「終わり」を迎えていただきたいものです。

ソフトとハード

巡業シリーズ、“第三弾”ということで。

→第一弾

→第二弾

 

2月21日、日蓮大聖人の直弟子「日朗聖人」ご生誕の聖地・・・

匝瑳市「朗生寺」さまにて。

 

日蓮宗大行堂第再行(200日)を、成満されました・・・

「長谷川雄宣上人」の“帰山奉告式”、並びに“第20回平和祈願祭”が行われました。

 

“お孫さん”の帰山に先立ち、人もまばらの本堂を清めたのは・・・

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大荒行“一千日”成満、齢93歳になる院首(先代住職)さまの・・・

7年ぶりに振るという、力強い“木剣”。

 

私、スタッフとして参加したため・・・

この貴重な瞬間に、立ち会うことができました。

 

帰山の後、大勢の檀信徒が見守る中、“水行”が行われ・・・

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法要の途中には、住職より・・・

(平和を祈願する)“国祷文”が、読み上げられました。

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後半、檀信徒の皆さんに対し、行僧による“ご祈祷”が。

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最後には、“鏡開き”も行われ・・・

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涙あり、笑いあり、終始雰囲気の良い“帰山奉告式”でした。

 

さて。

 

本日、うち(宗勝寺)にて、“年回忌法事”を勤めに本堂に上がりますと・・・

何やら、“椅子取りゲーム”が始まっている訳です。

 

「俺は、ここで良いよ。。。」

「お前が、前に行け」と。

 

日本人の“美徳”ってやつなんでしょうか。

謙遜し、“下(しも)”から席を詰めるってのは。

 

しかしながら。

 

そこにお祀りされた“神仏”から、遠ざかりたがる。

安置された“お位牌”から、離れたがる。

 

日常の生活において、「場の“上下”を意識する」ことは、大切ですが・・・

「どんな場なのか/自分が何をしに来ているのか」

・・・ということも、考えるべきかもしれません。

 

「ソフトとハード」という考え方を、お寺に当てはめるならば。

“ハード面”は、伽藍(お堂)や境内であって・・・

“ソフト面”は、住職(お坊さん)や檀信徒であるといえます。

 

今回、「朗生寺」さまでお手伝いさせていただきまして・・・

「非常に、“ソフト面”で優れたお寺だな」と。

 

ご住職は、やたらと「走るは、吠えるわ」で。

檀信徒の皆さんを、引っ張っているし・・・

檀信徒の皆さんも、“積極性・個性”があって、素晴らしい。

 

殊に、席が前から順に埋まっていく様は・・・

(うちを含め)他のお寺では、見かけることはありません。

 

「ソフトとハード」両方が備わっていれば、言うことはありませんが・・・

やはり、それは中々難しい。

 

では、「どちらに重きを置くか」という話になっても・・・

それはそれで、難しい話だとは思いますが。

ギリギリ

巡業より、“一時帰宅”いたしました。。。

 

“干支(えと)”といいますと、「子・丑・寅・卯…」の・・・

いわゆる“十二支”を思い出す方も、多いと思いますが。

 

昔の“通信簿”でお馴染み、「甲・乙・丙・丁…」の・・・

10種類(十干:じっかん)を、“十二支”に組み合わせたものが、本来の“干支”。

「12と10の“最小公倍数”」ですから、その組み合わせは“60種類”ある訳です。

 

昨日(2月17日)は、“甲子(きのえね)”の日。

その“60種類”の、スタートとなる組み合わせです。

19 大黒天

“甲子”は、大黒天の「縁日」。

 

ちなみに、いくつか「縁日」をご紹介しますと・・・

「鬼子母神」 8の日(毎月8日・18日・28日)
「稲荷大明神」 午(うま)の日
「八幡大菩薩」 毎月23日
「北辰妙見大菩薩」 毎月1・15日
「帝釈天」 庚申(こうしん)の日
「日蓮大聖人」 毎月13日

・・・などなど。

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こんな、“ポイントカード”と一緒くたにするのは、不謹慎な話ですが。

 

「縁日」にお参りすることで、普段よりも“ご利益・ご加護”が多くいただけるとされるのは・・・

その文字の通り、その神仏の“ゆかり・繋がり”が強い日だから。

 

そんな訳で。

 

先日は、匝瑳市「長福寺」さまにて・・・

「大黒天大祭」に、出仕させていただきました。

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開式に先立ち、今年度日蓮宗大荒行堂成満僧による、水行が行われ・・・

法要では、共に“読経・ご祈祷”させていただきました。

 

・・・そして、翌日。

 

今回、第再々行(400日)を無事成満されました・・・

「重田観真上人」の“帰山奉告式”が、多古町「能満寺」さまにて行われました。

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日蓮宗大荒行堂では、行を重ねるごとに異なった“秘法”を伝授されます。

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“水神相承(すいじんそうじょう)”が、加行400日の秘法。

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堂内に座りきれないほどの、檀信徒の方々がお迎えになられました。

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式の途中、共にご修行されましたお上人の“挨拶”に・・・

私、「ジ~ン」ときてしまい(最近、ますます涙腺が脆くなってきました。。。)。

 

それに加え、最後を締めくくる“謝辞”にて、ご住職が感極まった際には・・・

いや、どうしようかと。

 

・・・と、言いますのも。

私は、前回同様“司会”を務めさせていただき。

 

泣きながら、声を震わせて“アナウンス”なんかしたら・・・

笑いものになるのは良しとしても、“職務放棄”になりかねないと。

 

そんな私を、「ギリギリ」のところで、毎回助けてくれるのは・・・

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・・・私の経験上、この“名曲”なのです。

巡業

本年も、2月10日をもって・・・

日蓮宗大荒行堂、100日の結界が解かれました。

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→日蓮宗大荒行堂について

 

この修行に挑むため、全国各地から参集した僧侶も・・・

現在は、自坊(自分の在籍するお寺)への帰路に。

 

100日ぶり(本当はそれ以上ですが)に、修行を終えて帰る訳ですから。

それぞれのお寺では、無事帰ってきたことを、御宝前に奉告するため・・・

“帰山奉告式(きざんほうこくしき)”という式典が、執り行われます。

 

違った言い方を、すれば。

 

修行僧にとって、初めてお寺に戻るのは“帰山奉告式”の当日で・・・

それまでは、(荒行堂を成満したとは言え)帰宅できません。

 

では、「当日までは、何してんの??」ということになりますが。

“帰山奉告式”には、共に100日間を修行した仲間に、出仕を願う訳です。

 

綿密なスケジュールを、組みながら・・・

それぞれが、それぞれの“帰山奉告式”のために、全国を渡り歩くことになります。

 

我々の業界では、これを「巡業」と。

 

・・・本日(2月15日)は、山武市「本行寺」さまへ。

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無事に“初行(初めての修行)”を終えた・・・

「冨永一真上人」の“帰山奉告式”が、執り行われました。

 

総代さんのお宅より、“行列”して帰山します。

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“帰山奉告式”を前に、“水行”で心身を清めます。

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御宝前も、“帰山奉告式”仕様に。

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大荒行成満の証である、“許證(きょしょう)”が授与されます。

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迫力ある、荒行僧の読経に続き、“帰山奉告文”が読み上げられ・・・

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お祝いに駆けつけた、檀信徒の皆さまへの“ご祈祷”を。

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私自身は、この日“(拙い)司会”を務めさせていただきました。

また、この日に至るまで、様々な“準備・打ち合わせ”を重ねてまいりましたが。

 

「待つ者も、修行」との、言葉通り。

両親でもある、ご住職夫妻の様子は、殊に印象的で・・・

帰山した副住職への“愛”を感じることのできる、“帰山奉告式”でした。

 

・・・“帰山奉告式”前日には。

荒行僧の皆さまの、送迎・打ち合わせ等の都合のため、近隣に宿を取るのが慣例。

もちろん、手伝う我々も、それに付き添うのが当然のことで。

 

決して、寝坊や怠慢で、“朝勤”をお休みしている訳ではないのですよ。

私の「巡業」も始まった、ということです。。。

トイレの神様

「トイレの神様」という曲が流行ったのは、もう4年前のこと。

“トイレ掃除”だけが、苦手な私に対し・・・

「トイレには それはそれはキレイな女神さまがいるんやで だから毎日キレイにしたら 女神様みたいに べっぴんさんになれるんやで」

・・・と、おばあちゃんが言ったという。

 

あの歌を聴いて、「?」と思ったのは、私だけじゃないはず。

だって、我々の業界で「トイレの神様」って言ったら・・・

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“女神さま”じゃ、ないからで。

 

「烏芻(枢)沙摩明王:うすさまみょうおう」と、言いまして・・・

厳密に言えば、“火”を司る明王。

 

「この世の一切の汚れを、その“烈火”にて焼き尽くす」ということから・・・

「不浄を清浄に」ということで、トイレにお祀りされることになった訳です。

 

下(画像)は、うち(宗勝寺)でお分けしている、「烏芻沙摩明王」の御札。

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・・・あ、でも待てよ。

 

「烏芻沙摩明王」は、あくまでも“仏教”の話で・・・

この“女神様”ってのは、神道の話??

 

・・・と思いまして、調べたところ。

「いわゆる“トイレの神様”ってのは、コレだ!」っていうような、ハッキリしたものは掴めませんでした。

(単純に、私の調べ方が悪いだけかもしれません。。。)

 

ただ、「古事記には、伊邪那美(イザナミ)の“糞尿”から化生した神は。。。」なんて記述もあり。

昔から、農業には“糞尿”も重宝されていたでしょうし・・・

「神が宿る」という考えがあることは、間違いないでしょうね。

 

さて。

 

先日、師匠のお寺「浄国寺」にて、“(境内外)トイレ”が完成いたしました。

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今までは、客殿内のトイレを、ご利用いただいておりましたが・・・

これで、お参りの方も“気軽”に用を足せることでしょう。

 

・・・とは言え、以前よりは、こちら(寺)からの目が届きにくいのも事実。

そのため、住職より依頼を受けまして。

 

(注意喚起の)“看板”を、制作することになった訳ですが・・・

「文言は、どうしよう。。。」ということで、web徘徊。

 

以前から、感じていたんですが・・・

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・・・よくあるコレって、嫌味…ですかね。

 

住職の要望は、「くだけた感じで」ってことでしたが・・・

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・・・うーん、(お寺としては)どうなんでしょう??

 

結局、素敵な“webサイト”を発見し、“引用・加工”させていただき・・・

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男性用(↑)で・・・

女性用(↓)。

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・・・とにかく、キレイにご使用いただけることを、祈るばかりです。

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